フィエスタボウルプレビュー

12月30日

ワシントン大 vs ペンシルバニア州立大

ニューイヤーズ6ボウル」の1つに数えられるフィエスタボウルは準決勝戦の関係もあり、普段なら新年に行われるところ今年は12月30日に行われることになりました。年始に行われるからこそメジャー感が漂っていたと感じていたので、年末にフィエスタボウル(その他にもコットンボウルオレンジボウルも)が開催されるのは幾分不自然に感じます・・・。

それはさておき、今年のフィエスタボウルは先にもご紹介したコットンボウルと同じくBig TenカンファレンスPac-12カンファレンスの顔合わせとなりました。9位のペンシルバニア州立大、11位のワシントン大、両チームとも10勝2敗で数字上では非常に似通ったチーム同士の対戦になります。

ペンシルバニア州立大がフィエスタボウルに出場するのは1986年以来。この時は当時1位のマイアミ大を14対10で下し自身2度目の全米制覇を成し遂げました。またチームはこれまで6度フィエスタボウルに出場していますが、その全てで白星を挙げています。そんな縁起のいいボウルゲームに約30年ぶりに帰ってきます。

ワシントン大にとっては初のフィエスタボウル出場になりますが、監督であるクリス・ピーターセン(Chris Petersen)氏にとっては2006年度シーズンに当時ボイジー州立大のHCを務めていた時に出場した以来です。この時は伏兵(非BCSチーム)としてオクラホマ大と対決し、数々のトリックプレーののちにオーバータイムで大金星を挙げた、かの有名な試合です。

ペンシルバニア州立大は今季絶好調で最高位で2位にまで上り詰めましたが、10週目にオハイオ州立大との直接対決に敗れると翌週のミシガン州立大にも苦渋を舐めさせられ、カンファレンスタイトルレースだけでなくカレッジフットボールプレーオフ(CFP)レースから一気に脱落。結局二桁勝利を挙げたものの、何となく物足りないシーズンになってしまいました。もちろん昨年までは「サンダスキー事件」の余波を受け全米の表舞台から消えていたことを考えれば今年の記録も昨年に続き素晴らしいものであるはずなのですが。

ワシントン大は昨年見事にCFPに進出。今年も当時のメンバーが多く残留したため、再びナショナルタイトルを目指せるチームだと言われていましたが、アリゾナ州立大まさかの敗戦を喫するとスタンフォード大にも敗れ最終戦を待たずにタイトルレースから脱落。駒は揃っていただけに何とも不甲斐ない結果となってしまいました。

ペンシルバニア州立大はRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley)とQBトレース・マクソーリー(Trace McSorley)のデュオが魅力。バークレーは今シーズン前半戦で文句なくハイズマントロフィーレース最右翼に躍り出ましたが、後半に失速。残念ながらトロフィー授賞式にすら招待されませんでした。しかし彼の身体能力の高さはずば抜けており、今年3年生ではありますが来季をスキップしてプロ入りするのではないかと噂されています。マクソーリーはそのガッツのあるプレーと機動力、そして4人のレシーバーに40回以上のパスをそれぞれ投げ分けることのできる能力を持ち、昨年のBig Ten優勝決定戦及びローズボウルで見せたクラッチプレーヤーぶりを今シーズンも発揮してくれました。

ワシントン大は今年3年生のQBジェイク・ブラウニング(Jake Browning)、RBマイルズ・ガスキン(Myles Gaskin)、WR/PRダンテ・ペティス(Dante Pettis)とスキルポジションに能力の高い選手が揃っています。ブラウニングは才能が開花した昨年ほどの数字を残せませんでしたが、高いQBレーティング(154.3)を保持。ガスキンは1282ランヤードに19TDと非常にプロダクティブなシーズンを送りました。またペティスは本業のWRとして721ヤードに7TDを奪っただけでなく、パントリターナーとしても威力を発揮。22回のリターンのうち4回を相手エンドゾーンまで運び、自身生涯トータル9TDを記録。これはNCAAの新記録となったほどです。

どちらのチームも爆発力のあるオフェンス力を誇りますが、ディフェンス陣も負けじとその力を誇示し続けてきました。特にワシントン大はトータルディフェンスで全米5位、しかもランディフェンスだけ見れば全米1位(92.3ヤード)と素晴らしい数字を残しました。ただ今季彼らが対峙してきたチームにバークレーほどのRBはほぼ存在せず、唯一彼と張れるRBであるスタンフォード大ブライス・ラブ(Bryce Love)と対戦した時には166ヤードに3TDも足で稼がれて30対22で敗れています。全米1位のランディフェンスだからと言ってバークレーを完封できるとは限りません。

問題はペンシルバニア州立大がどうバークレーを起用していくかにかかっているのではないでしょうか。前半彼がスターダムにのし上がった時は明らかに彼をメインとしたオフェンスが取り入れられましたが、オハイオ州立大に敗戦したぐらいから一時彼の存在感が薄れてしまうほど数字を残すことができない時期がありました。最終2試合では再び彼中心でオフェンスが周り出すとネブラスカ大戦では158ヤードに3TDと初期の頃の縦横無尽さを取り戻しました。それには過去2年間チームのオフェンシブコーディネーターを務めてきたジョー・モアヘッド(Joe Morehead)氏がレギュラーシーズン後にチームを去ってミシシッピ州立大監督に就任してしまったことも影響を及ぼすかもしれません。

西海岸のワシントン大はその高い戦力にもかかわらず、時間差(東海岸と西海岸では3時間の時差あり)のために全米中に彼らの強さを知らしめることができませんでした。今回はそういった、ワシントン大チームに懐疑的なカレッジフットボールファンたちに自分たちの強さを見せつけるいい機会となるでしょう。

フィエスタボウルでは滅多にお目にかかれないBig TenチームとPac-12チームの対戦。楽しみなゲームです。

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