エクストラポイント【第4週目】

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テキサスA&M大、アーカンソー大とのハイスコアゲームを制する

これまでテキサスA&M大アーカンソー大が対戦すると大抵接戦もしくは点取り合戦になるのが常でしたが、先週のこの試合もそれに漏れず大変エキサイティングなゲームとなりました。アーカンソー大の卒業生でダラスカウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズ(Jerry Jones)氏の計らいでカウボーイズのホームであるAT&Tスタジアムで行われたこのライバリーは何と3年連続でオーバータイムにもつれ込む激戦となりました。それを制したのはテキサスA&M大。これでこのカードで彼らがアーカンソー大に対し6連勝目を飾ったのでした。

試合はオーバータイムで結末を迎えましたが、アーカンソー大の敗因の遠因は、試合終了約5分の時点で36対33とリードを奪った後のキックオフをテキサスA&M大のクリスチャン・カーク(Christian Kirk)に向かって蹴ってしまったことでした。自身のエンドゾーンでボールをキャッチしたカークはそのまま100ヤード走り切り、見事KOリターンTDを獲得。アーカンソー大が奪ったリードをあっさりと奪い返したのです。

これがなければアーカンソー大はひょっとしたら勝っていたかもしれません。オーバータイムではカークが再びTDキャッチを決めると、後攻のアーカンソー大はQBオースティン・アレン(Austin Allen)のパスがアマニ・ワッツ(Armani Watts)によってインターセプトされテキサスA&M大がこの接戦を制したのでした。

開幕戦でUCLAから奇跡の逆転負けを演じてしまって瞬く間に不要論が沸き起こってしまったケヴィン・サムリン(Kevin Sumlin)監督にとってこの試合は是が非でも勝っておきたい試合でした。この勝利でテキサスA&M大は3勝1敗となり、サムリン監督への批判の声もひとまず収まることでしょう。一方でサムリン監督と同じくらいその監督の座が危ういとされているアーカンソー大のブレット・ビルマ(Bret Bielema)監督にとってはこれで1勝2敗となり、いよいよ後がない感が強まってきてしまいました。

ゼキも認めるバークレーの実力

先週のアイオワ大戦では誰にも止められない無敵のパフォーマンスを見せたペンシルバニア州立大のRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley)。全米のプライムタイムで放映されたこの試合で多くのファンが固唾を飲んで彼のプレーを見守ったおかげで、今の所彼がハイズマントロフィー候補最有力とも言われるほどの評価を受けるようになりました。彼のポテンシャルを見抜いたNFLのスカウトが元オハイオ州立大で現ダラスカウボーイズのRBであるイゼキール・エリオット(Ezekiel Elliott)よりもさらに逸材であるとまで言わしめたバークレーですが、そのエリオットがこのアイオワ大戦を見ていたようで、バークレーの活躍をみたエリオットは思わずこうツイートしました。

(こいつは本物だ)

バークレーが注目のRBであったことは多くのファンが知っていたとは思いますが、今回のようにプライムタイムで間近に彼のプレーを見た人たちは肌で彼のすごさを感じたことでしょう。昨年ルーキーシーズンながらダラスの先発RBとして活躍したエリオットですらバークレーのプレーを見て驚きを隠さなかったのです。彼の今後の活躍にさらに期待がかかります。

パデュー大のビジターロッカーは最悪?

パデュー大に乗り込んで見事勝利を納めたミシガン大でしたが、勝ったのにも関わらずジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督らはビジターロッカーでなんとも後味の悪い経験をしていたらしいです。というのはとにかくこのビジターロッカーがボロくてひどかったらしく、ハーボー監督はその様子をこのように述べていました。

「ビジターロッカーの様子を写真に撮っておけばよかった。怪我人を診察するためにパデュー大が用意したテーブルはとにかく酷かったんです。テーブルの表面は剥げ、まるで1920年代から使われているような代物だったのですから。」

パデュー大は近年かなりの大金をはたいてスタジアムやその関連施設をリフォームしてきましたが、どうやらビジターロッカーには目を向けなかったようです。あまりの酷さにハーボー監督は礼儀としてホームチームは最低限の用意をビジターにも行うべきだと声をあげました。またリーグのコミッショナーにもこのビジターロッカーを視察してもらいたいとも話していました。

実は何を隠そう私もこのパデュー大のビジターロッカーに以前入ったことがあるのですが、確かに彼らのビジターロッカーは酷かった。だからハーボー監督の言っていることはよくわかります。が、ビジターがこのような仕打ちを食らうのはよくあることです。それがビジターへの洗礼なのですから。

Show must go on…

先週空軍士官学校サンディエゴ州立大をホームに迎えましたが、試合はあいにくの雨模様。しかも雨脚は収まる気配はなく、一時はこのような状態で試合をしなければなりませんでした。

さすがに試合は一時中断になったそうですが、雷さえ鳴らなければ大抵は試合は続行されるものです。試合する方も大変ですが、見ている観客も気の毒です。

テンプル大のトータルランヤードは「マイナス4ヤード」

先週木曜日に行われたサウスフロリダ大テンプル大の一戦ではサウスフロリダ大が43対7とテンプル大を寄せ付けませんでしたが、特にサウスフロリダ大のランディフェンスをテンプル大は全く攻略できず、チーム全体で稼いだランヤードは33回のキャリーでなんとマイナス4ヤードと散々な結果に終わりました。

テンプル大のリーディングランナーはロブ・リトロヴァト(Rob Ritrovato)でしたが、稼いだヤードは24ヤード。他の選手もチョロチョロっと数字を残しましたが、マイナスになってしまったのはQBローガン・マーチ(Logan Marchi)が合計5個ものサックを食らってしまったからです。

昨年までテンプル大はマット・ルール(Matt Rhule)前監督の下弱小で知られていたチームを全米ランキング入りさせるなど瞬く間に強くなっていきましたが、ルール監督がベイラー大監督に就任するために昨シーズンオフにチームを去り、そのほとんどのコーチ陣がルール監督について行ってしまったため、せっかく上向きだったテンプル大はまた元の弱小チームに舞い戻ってしまいました。

ノースカロライナ州立大、相手FG時に3度もタイムアウト

フロリダ州立大と対戦したノースカロライナ州立大は試合の前半終了間際にFGを狙おうとしていたフロリダ州立大キッカー、リッキー・アグアヨ(Ricky Aguayo)に心理戦を仕掛けるため、なんと残っていた全てのタイムアウトを3回連続で使用したのです。

キッカーがボールを蹴る寸前に相手チームがタイムアウトを申請することにより、キッカーの頭の中に「ひょっとしたら次もタイムアウトを使用されるかも」という疑念を植え付けることを狙うこの作戦はキッカーを「凍らす(ice)」ための有効手段としてよく用いられます。しかし前半終了時とはいえ、3点のためにそこまでやるか?と思わせたこのノースカロライナ州立大の作戦。しかし残念ながらこのストラテジーは通用せず、アグアヨは見事に37ヤードのFGを決めたのでした。

ノースカロライナ州立大のチャブ、唾を吐く

そのノースカロライナ州立大はフロリダ州立大のホームでなんと勝利するという大金星を得たのですが、試合終了後にノースカロライナ州立大のDL選手であるブラッドリー・チャブ(Bradley Chubb)がフィールド中央に描かれているフロリダ州立大のロゴに向かって唾を吐きかけたシーンがテレビに抜かれてしまうという一悶着がありました。

のちにチャブは己の非を認め謝罪しています。

ルイビル大QBジャクソン、大学新記録樹立

先週格下のケント州立大と対戦したルイビル大でしたが、昨年のハイズマントロフィー受賞者でもあるQBラマー・ジャクソン(Lamar Jackson)らは赤子の手を捻るが如くケント州立大を圧倒。42対3のワンサイドゲームで勝利をものにしました。

この日ジャクソンは第3Q終了後にはベンチに下がりましたが、それでも3TDを含む333トータルヤードを獲得しており、チームの勝利に大きく貢献しました。このように試合途中で交代したジャクソンですが、実は第3QにゲットしたTDパスがルイビル大の個人TD最多数の新記録となっていました。このTDパスはジャクソンにとっては88個目のTDでしたが、これによりこれまで最多TD数を誇っていたクリス・レッドマン(Chris Redman、1996年〜1999年)氏の87TDを抜いてジャクソンが単独首位に躍り出たのです。

この日ジャクソンは2つのパスINTに1つのファンブルロストを記録してしまうなど決してベストな状態ではありませんでしたので、ジャクソンにとってみればこの新記録を手放しで喜べるものではなかったでしょう。しかしそれでもしばらくこの記録は塗り替えられることはないでしょうから、ジャクソンのレガシーがまたルイビル大に深く刻まれることになりそうです。

第4週目の珍プレー好プレー

リスがTD!

ルイビル大対ケント州立大にて。紛れ込んだリスがTD!観客も大喜びです。

ラトガース大TEワシントンのスーパーキャッチ

ジェローム・ワシントン(Jerome Washington)がネブラスカ大戦で見せた変則キャッチ。かっこよくないけどすごいキャッチであることは確かです。

アラバマ大タガヴァイロアのスピンムーブ→TDパス

ヴァンダービルト大相手に大量得点して先発QBジャレン・ハーツ(Jalen Hurtz)は早々にお役目御免でその座をバックアップのトュア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)に譲りましたが、彼もすごいポテンシャルを持ったルーキーでした。

ノースカロライナ大QBスラットの両手パス

ノースカロライナ大のQBチャズ・スラット(Chuzz Surratt)は対戦相手のデューク大ディフェンスからのプレッシャーを受け、とっさにサッカーのスローインのような両手を使った「パス」を放りますが、この不用意なパスは簡単にインターセプトされ、逆に6点を相手に献上する羽目になってしまいました。

最長のQBスニーク?

ノートルダム大と対戦したミシガン州立大のQBブライアン・レウワーキ(Brian Lewerke)は第1Qで3rdアンド1ヤードというところでファーストダウンを狙ってQBスニークを試みますが、1ヤードどころか52ヤードのロングランに。

負傷選手情報【第4週目】

  • クリス・プラット(Chris Platt、ベイラー大WR):膝負傷で今季絶望
  • エド・パリス(Ed Paris、ルイジアナ州立大S):膝負傷で今季絶望
  • カシム・ヒル(Kasim Hill、メリーランド大QB):膝負傷で今季絶望
  • チコ・マクラッチャー(Chico McClatcher、ワシントン大WR):足首骨折で今季絶望
  • ジャレッド・コーネリアス(Jared Cornelius、アーカンソー大WR):アキレス腱断裂で今季絶望
  • ブレシュワン・オースティン(Blessuan Austin、ラトガース大CB):膝負傷で今季絶望
  • チャーリー・カリナン(Charlie Callinan、ボストンカレッジWR):足負傷で長期離脱
  • グレッグ・ヒューゲル(Greg Huegel、クレムソン大K):膝負傷で今季絶望