エクストラポイント【第10週目】

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アイオワステートエクスプレス、ついに止まる

オクラホマ大テキサスクリスチャン大というランカー達を立て続けになぎ倒し10月を無敗でやり過ごして突如全米の表舞台に燦然と現れたアイオワ州立大。先週の時点でBig 12カンファレンスで首位にまで躍り出たサイクロンズでしたが、先週ウエストバージニア大にやられ連勝記録は4でストップ。

前半いきなりウエストバージニア大に20対0と大量リードを奪われてしまったアイオワ州立大は後半にQBカイル・ケンプ(Kyle Kempt)が86ヤードのドライブを演出してTDを得ますが、あとは3つのFGに止まり劇的な逆転とはなりませんでした。ウエストバージニア大はQBウィル・グリアー(Will Grier)の操るオフェンスが524ヤードを稼ぎ、アイオワ州立大のそれを凌駕(アイオワ州立大は350ヤード)。アイオワ州立大の好調の源でもあったディフェンスを攻略できたのがこの試合の勝利に繋がったのです。

フロリダ大の急降下は止まらず

先週ジム・マクエルウェイン(Jim McElwain)監督をチームの不振の責任を取る形で解雇したフロリダ大。臨時コーチにランディ・シャノン(Randy Shannon)氏を任命し、そのシャノン氏は不調の原因であるオフェンスの起爆剤としてノートルダム大からの転校生であるマリク・ザイール(Malik Zaire)を起用しましたが、そのザイールもオフェンスに新たな風を吹き込むことはできず・・・。全米114位のミズーリ大ディフェンス相手にたったの7点しか獲得できませんでした。また頼りの綱であったディフェンスもこの日ミズーリ大オフェンスに45失点。マクエルウェイン元監督がフロリダ大を地の底まで突き落としたと思われていましたが、チームは彼が去った後にさらにその地の底の下まで落っこちるという救えない状況に陥ったのでした。

ちなみに先々週のジョージア大戦では42失点しており、フロリダ大が2試合連続で42失点以上を犯したのは実に100年ぶり(1917年に3試合連続という記録あり)のことだそうです。

ノースカロライナ州立大ファンの悪態

先週クレムソン大との決戦に惜しくも敗れたノースカロライナ州立大。もしクレムソン大に勝っていればACC大西洋地区レースにおいて大きなアドバンテージとなっていたため、チーム並びにファンは是が非でも勝っておきたい試合でした。ディフェンディングナショナルチャンピオンのクレムソン大に対してノースカロライナ州立大は最後の最後まで食らいついていきましたが、試合は38対31でクレムソン大に軍配が上がったのです。

実際のところノースカロライナ州立大は最後のドライブでクレムソン大エンドゾーンに大きく近づいた場面もありましたが、イリーガル・プロシージャーの反則を審判団にとられそのチャンスを摘まれた場面もありました。そんな感じで負けてしまったファンのフラストレーションは審判団に向けられ、彼らの去り際にスタジアムから物を投げられたり唾を吐かれたりするファンの悪態を受けることになってしまったのです。

その様子はバッチリ映像に収められており、警察側はこれらの人物を特定して然るべき処置をとると話しています。

なぜ盗む?

ノースカロライナ州立大のスターDLであるブラッドリー・チャブ(Bradley Chubb)はNFLスカウトも注目する逸材ですが、先週のクレムソン大戦では非常に大胆な行動に出ました。それはあいてQBケリー・ブライアント(Kelly Bryant)が腰につけているハンドタオルをこっそり盗み続けたのです。

一度だけでなく三度もです!さすがにブライアントも気づいていたようですが。でもなんで?

いつ知った?

先週のBig Tenカンファレンスではオハイオ州立大ペンシルバニア州立大が共に敗れるという波乱が起きましたが、その漁夫の利を得ているのはミシガン州立大です。ペンシルバニア州立大を先週倒し、次戦のオハイオ州立大から勝利を奪うことができれば彼らがカンファレンス優勝決定戦進出に大きく近づくことになります。

オハイオ州立大は先週アイオワ大に完敗したのですが、ペンシルバニア州立大とミシガン州立大の試合が雷雨で一時延期になったおかげで、その試合の結果がペンシルバニア州立大vsミシガン州立大戦中に明らかになりました。それはもちろんテレビやラジオをチェックしていたファンは逐一そのスコアをチェックしていたでしょうが、試合中の当人たちにとってはそれを知るよしもない・・・と思いますよね?

ミシガン州立大はペンシルバニア州立大をFGで下したのですが、試合後のインタビューでLBのクリス・フレイ(Chris Frey)はオハイオ州立大の試合結果をいつ知ったかと聞かれ、なんとペンシルバニア州立大のRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley)から聞かされた答えたのです。

「オハイオステートは今大きくリードされている。俺たちにとってこの試合(ミシガン州立大との試合)はチャンピオンシップゲームのようなものだ」と話してきたのだと言います。

オハイオ州立大はペンシルバニア州立大を倒していますので、ペンシルバニア州立大がカンファレンス東地区代表になるためにはオハイオ州立大に土がつくのは絶対条件だったのです。

ただペンシルバニア州立大は肝心の自分たちの試合も落としてしまい、せっかくのチャンスを自らドブに捨ててしまったのですが。他人の試合のことよりも自分たちの試合に集中するべきだったんでしょうね。

FAUがボウルゲーム出場資格を獲得

昨年度のナショナルチャンピオンシップゲームの1週間前にアラバマ大のオフェンシブコーディネーターだったレーン・キフィン(Lane Kiffin)氏はチームを去り、すでに監督就任が決まっていたフロリダアトランティック大(FAU)へ移っていきました。何かとこれまで話題を振りまいてくれたキフィン監督ですが、オフェンシブコーチとしての腕は確かであることは言うまでもありませんでした。そんな彼がアラバマ大のを去ってまで監督になるために中堅校であるFAUへ行ったことは多少の驚きとなりました。

キフィン監督はこれまでテネシー大サザンカリフォルニア大で(もっと遡ればNFLオークランドレイダースでも)監督の経験がありましたが、それぞれのところで周囲を驚かせるような結果を出せずにいました。しかし今期初陣となったFAUでは勝利を重ね続け、先週マーシャル大を30対25で下し6勝目を挙げて就任1年目でボウルゲーム出場権を獲得したのです。

所属するカンファレンスUSAでは現在無傷で首位を走っています。いつまでFAUの監督を務めるかは分かりませんが、ここから監督としての株を上げ続ければいずれはパワー5カンファレンスのいずれかのチームを率いる日も来ることでしょうね。

UABもボウルゲーム出場資格を獲得

財政難から2014年度末にフットボール部が廃部となったアラバマ大バーミンガム校(UAB)。この決断の直後に卒業生やファンたちから大きな非難を浴びた大学は2年後の今シーズンからフットボール部を復活させました。つまりチームに所属している選手たちは2年間実戦経験がなかったわけですが、先週ライス大に52対21と大勝し6勝目をあげたことで見事ボウルゲーム出場資格を獲得しました。出場資格を獲得したのはチーム史上たったの5度目。実際にボウルゲームに招待されたのは2004年のハワイボウルのみ。そんな偉業を成し遂げたビル・クラーク(Bill Clark)監督及び彼を信じてチームに残り続けた選手たちには頭が下がります。

アリゾナ大QBテイト、また金字塔を打ち立てる

今季アリゾナ大でシーズン途中出場ながらその目を見張るパフォーマンスでカレッジフットボールファンを釘付けにしているQBカリル・テイト(Khalil Tate)。史上初となるPac-12カンファレンス週間MVPを4週連続獲得するなどその名を今季のカレッジフットボール界隈に轟かせています。そんなテイトは先週対戦した強豪サザンカリフォルニア大との試合で遂に相手ディフェンスの洗礼を浴び、49対35で出場5戦目にして初黒星を喫しました。

彼が出場した5試合中このサザンカリフォルニア大は最もタフな相手であったことは確かですが、それでもテイトは146パスヤード、161ランヤード、合計307オフェンスヤードを獲得するなど、特に彼の特徴である機動力を活かして35得点に絡んでいきました。そしその結果、テイトはPac-12カンファレンス史上QBとして初となる1シーズン1000ヤード以上のランヤードを記録したのです。

これま95回のキャリーで1087ヤードを足で稼いでいるテイトは今の所QBだけでなくRBも含めたすべてのラッシュヤードで全米3位につけています。また1キャリー平均11.44ヤードは全米1位。これらの記録をQBとして、シーズン途中出場ながら成し遂げているのです。優秀なQBに贈られるマックスウェル賞のセミファイナリストに急遽選ばれたのも頷ける話です。

アラバマ大、満身創痍

先週ルイジアナ州立大に見事勝利して9勝目を挙げたアラバマ大ですが、この勝利の代償は非常に大きなものとなりました。先発LBのショーン・ディオン・ハミルトン(Shaun Dion Hamilton)が膝に、バックアップLBマーク・ウィルソン(Mark Wilson)が脚に怪我を負い今シーズン絶望的に。またオールアメリカンDBミンカー・フィッツパトリック(Minkah Mitzpatrick)も太ももに負傷を負い一時ベンチに下がりました。彼はその後フィールドに戻ってきましたが、いずれにせよアラバマ大は大きな痛手を負った事になってしまいました。

ワシントン大のペティスが新記録

ワシントン大のWR兼パントリターナーであるダンテ・ペティス(Dante Pettis)は先週のオレゴン大戦でパントリターンでTDを獲得。これはペティスにとってキャリアトータルで9つ目となり、NCAAの新記録を樹立。また本業であるWRとしても87レシーブヤードに1TDと活躍。オレゴン大を38対3の大差で退けるのに大きく貢献しました。