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まさかの復活?

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NFLドラフトへ向けての一大イベントであった「NFLスカウティングコンバイン」も終わり、目玉選手とされるドラフト候補生たちの現状での採点がスカウトやコーチ、GMを交えて行われていることでしょう。そんな中、現在各地では「プロデー(Pro Day)」と呼ばれる、簡易コンバインが行われているところです。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

プロデーとは?

コンバインには招待選手しか参加できないため、プロ入りを目指すもコンバインに呼ばれなかった選手たちはこのプロデーでスカウトたちに自分たちの品定めをしてもらうのです。大抵の場合は主要大学の施設で行われるこのプロデー、チームの出身選手が万全な体制でプロデーに臨めるために、リソースのあるチームがプロデーをホストするのが通例となっています。小さなチーム出身の選手は最寄りのプロデーに参加しなければなりませんが、近くにプロデー開催地がない場合は移動やら宿泊やらで余計なストレスを費やさなければならなくなります。プロデーをホストできるチーム出身選手はそのような不便がないわけです。

また他校の選手を自身がホストするプロデーに参加させるのも一筋縄ではいかないのが現状です。というのも、スカウト連中にはホスト校出身選手をなるべく売り込みたいわけですから、もし仮に他校から参加した選手がホスト校選手よりも目立ってしまっては元も子もなくなるわけで、そういった選手には参加お断りという通達があることもあるとかないとか・・・。

それはともかく、プロデーではコンバインと同じく身体測定から運動能力テスト、そしてポジション別のドリルなどを行い、コンバインに招待されなかったものの、埋もれてしまっている「原石」をスカウトたちは発見しようとわざわざやってくるわけです。またコンバインに参加した選手でも当日に調子が悪かったとか、残した成績が芳しくなかったとか、そういった選手が再びプロデーに登場し再度株を上げようとリベンジを誓う選手もいます。また逆にコンバインでいい数字を残せた場合は、プロデーに参加してもドリルしかやらないとか、プロデーでずっこけて株を下げるようなリスクを回避する場合もあります。

今年で言えば昨年度のハイズマントロフィー受賞者でもあるオクラホマ大出身QBカイラー・マレー(Kyler Murray)はコンバインでの身長測定で予想よりも少々背が高かったことがわかりましたが、母校で先日行われたプロデーでは敢えてもう一度身長測定することを回避し、また40ヤードダッシュも行いませんでした。万が一でもコンバインでの数字よりも下回るようなことになれば、ドラフトでの評価が下がることになるからでしょう。他にもそういった選手は結構います。


クレムソン大プロデーでの話

ちょっとプロデーの話をし過ぎましたが、先日クレムソン大で行われたプロデー関連で非常に興味深い話があったらしいので紹介します。

プロデーではポジション別のドリルを行うことは前述しましたが、WRの場合も同じで様々なルートを走って実際にQBからボールを投げてもらってキャッチするというドリルを行うのが普通です。プロデーにQBが候補選手として参加している場合にはこの選手に投げさせるのが当然だと思いますが、もしいない場合は誰かにQBとしてボールを投げてもらわなければならないわけです。

クレムソン大でのプロデーでこの役を任されたのがJ.P.ロスマン(J.P. Losman)氏でした。

NFLに精通されている方ならばこの名前にすぐにピンとくるでしょう。トゥレーン大出身のロスマン氏は2004年のNFLドラフトで第1巡目にバッファロービルズに指名されプロ入りを果たします。が、ビルズでの5年間は鳴かず飛ばず。2008年にビルズから首を切られるとUFL(ユナイテッドフットボールリーグ、2009年から2012年まで存在したプロリーグ)を経てオークランドレイダーズシアトルシーホークスマイアミドルフィンズを渡り歩きましたが、結局2011年を最後に現役を退いていました。

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ビルズ時代のロスマン氏

そして6年の時を経て、2017年にクレムソン大でインターンコーチとして参加し、指導者としての道を歩むことになります。そして先日のクレムソン大でのプロデーにてQBとしてボールをWRたちに放っていたそうなのですが・・・。

大卒のドラフト候補生たちを見にやってきたスカウトたちが、ロスマン氏が投げるパスをみて「まだやれるんじゃないのか」と思わせるくらい、氏のパスがシャープだったのだそうです。そしてなんとそのうちの1チームは実際ロスマン氏に現場復帰してみないかと話を持ちかけたのだとか。

ロスマン氏が最後に実戦でプレーしたのは2011年12月11日におこなわれたドルフィンズ対フィラデルフィアイーグルス戦。いくらプロデーでのパスが良かったからと言ってこんな長期間実戦から離れている、しかもお世辞にもプロ生活が華々しかったいえないロスマン氏に現場復帰を持ちかけるなんて正直気でも狂ったか、と思ってしまいました。

実際ロスマン氏はこのオファーを丁寧にお断りしたそうです。まあ当然といえば当然ですが、でももしこれが現実のものになって今年38歳となるロスマン氏が再びフィールドに立ち現役時代のリベンジを果たすようなことがあったとしたら・・・そうなればこれは映画にでもできそうなストーリーになりますよね。そういった意味ではちょっとだけ期待してしまった自分もいたりします(笑)。

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