フロリダ州立大の新スタッフにかつての重鎮が就任

つい先日、フロリダ州立大の開幕戦であるバージニア工科大戦にて同チームのレジェンダリーコーチ、ボビー・バウデン(Bobby Bowden)元監督が名誉キャプテンに指名されたことをこのサイトでもご紹介しました。

【関連記事】あのレジェンド二人が名誉キャプテンに

今年からフロリダ州立大を率いることになったウィリー・タガート(Willie Taggart)監督は昨年オレゴン大の監督に就任しましたが、たった1年でオレゴン大を去りフロリダ州立大へやってきました。この動きには多くの批判が集まりましたが、タガート監督にとってフロリダ州立大での監督業は夢であり、「普通ならこんなこと(1年でオレゴン大を去ること)はしませんが、ドリームジョブであるフロリダ州立大からの誘いは断れませんでした」とはばかるようにタガート監督にとってフロリダ州立大は特別な場所だったのです。というのも、タガート監督はフロリダ州立大出身ではありませんが、生まれはフロリダ州。小さい頃からフロリダ州立大のファンであったのです。

そんな彼にとってものすごく強かった1990年代のフロリダ州立大は強烈な印象を残していたようで、そのチームを率いていたバウデン元監督には大変な尊敬の意を表しています。すでにバウデン氏が引退して10年がたとうとしていますが、彼に敬意を表するタガート監督は春季トレーニング中にバウデン氏を招き、現役選手たちにスピーチをしてもらったりもしています。

フロリダ州立大がここまで有名になったのもバウデン氏の功績があるからであり、それをないがしろにしないタガート監督の行動は素晴らしいと思いますが、今回さらにそれに輪をかけるように、かつてバウデン氏の右腕として長いことディフェンシブコーディネーターを務めてきた重鎮ミッキー・アンドリュース(Mickey Andrews)氏を特別顧問としてフロリダ州立大に招いたのです。

Embed from Getty Images

現役時代のアンドリュース氏

アンドリュース氏は1984年にディフェンシブコーディネーターに就任して以来実に26年間フロリダ州立大のディフェンスを総括。バウデン氏の名声を影で支えてきた人物です。その間チームは249勝71敗4分け(勝率77.5%)、12度のACCタイトル、2度のナショナルタイトルを獲得してきました。

そして2009年度シーズンを最後に引退したバウデン氏と命運をともにし、アンドリュース氏も同年度シーズン後にコーチ界から引退を表明。バウデン氏に仁義を尽くしたのでした。

現在76歳となるアンドリュース氏を再びフロリダ州立大に呼び戻したのは、タガート監督が当時のフロリダ州立大チームに最大限の敬意を表している現れといえます。普通なら長期政権の後を継ぐ(といってもバウデン氏引退から昨年まではジンボ・フィッシャー監督が8年間チームを指揮していましたが)というのは大変難しいもので、自らの色を全面的に出したい新監督ならば、旧スタッフとはある程度の距離を置きたがるものです。ですから今回のアンドリュース氏招聘の動きは、タガート監督のその当時無敵を誇っていたチームをリスペクトしているからこその行動だといえます。

「今回我がスタッフにアンドリュースコーチを招くことが出来たことをとても嬉しく思います。彼はフロリダ州立大の歴史を長く知る人物として多くの知識を還元してくれるでしょうし、我々が用いるディフェンススタイルにも多大なる影響を与えてくれるはずです。アンドリュースコーチは現代カレッジフットボールにおいて最高のディフェンスを作り上げた人物であり、その力を持ってフロリダ州立大がカレッジフットボール界で一時代を築いた原動力となりました。彼がチームに合流することにより、選手、コーチ、スタッフ全てが多くの利益を得ることができるでしょう。」とはタガート監督談。

一方のアンドリュース氏は以下のコメントを発表しました。

「今回このような機会を設けてくれたタガート監督に感謝します。彼のフロリダ州立大への深い愛着は私が挿し穂に彼に会ったその時から明白であり、彼の熱いエネルギーは多くの人に広がりつつあります。タガート監督が再びフロリダ州立大を常勝チームに育て上げる過程で、私がその一部となって貢献できることに大変興奮しています。」

筆者もタガート監督がオレゴン大を1年足らずで去った際には「これは酷い!」と感じたものですが、どうやら本当にフロリダ州立大は彼にとって夢のまた夢のポジションであったことが分かり、しかも良いものは新しかろうが古かろうが取り入れる姿勢に感銘しています。ひょっとしたらタガート監督は本当にフロリダ州立大をかつての強いチームに蘇らせてくれるかもしれませんね。

【関連記事】Coaching Carousel 2017 -フロリダ州立大の場合

この記事が気に入ったらクリック!
この記事が気に入ったらポチッ!
シェアする 0
ツイートする
Pocket
  • Instagram
Google+