元ベイラー大のブライルス氏が再就職へ

現在オハイオ州立大は家庭内暴力を犯したとされ解雇された元アシスタントコーチの処遇をめぐり、HCであるアーバン・マイヤー(Urban Meyer)監督が休職処分に処され、現在事実関係を明らかにすべく調査のメスが入っています。状況いかんでは開幕前にマイヤー監督のクビが飛ぶことも考えられるほどの差し迫った自体に陥っていますが、2年前にも似たような状況がベイラー大で起こっていました。

長い間ベイラー大はカレッジフットボール界のお荷物チームとして知られてきましたが、2008年にチームの新監督としてアート・ブライルス(Art Briles)氏が就任すると、ベイラー大は徐々に調子を上げて勝ち星を重ねることに成功。2011年には1980年以来の二桁勝利シーズンを送ると2013年には20年ぶりのカンファレンスタイトル獲得を実現し、しかも翌年の2014年もカンファレンスを制して2連覇を果たし、強豪校の仲間入りを見事果たしていました。

その強さの秘訣はブライルス陣営のリクルーティングにありました。元々スポーツよりも学問に秀でた大学として知られていましたが、ベイラー大のアグレッシブなリクルーティングにより、以前では獲得できなかったようなポテンシャルの高い選手を入部させることに成功していたのです。

しかしこれは諸刃の剣でもありました。フットボール選手として才能のある選手が増えただけでなく、素行の悪い選手も増えてしまったのです。そしてチームが勝ち続けるに連れそのような選手の動向が横暴・横柄になり、いつしかコーチ陣の手を煩わせるほどになったのです。

そして起きたのが選手による性的暴力事件。複数の選手が関わったとされる数件のレイプ事件が明らかになり、しかもそれをチーム関係者が隠蔽しようとしていた事が発覚。結局ブライルス氏をはじめ、体育局長、さらには大学長までもがその責任を取って職を追われるという自体に陥ったのです。

事件の内容が内容なだけにベイラー大の権威が失墜しただけでなく、ブライルス氏への評価も一変。本人は現場に復帰を希望していても彼をチームの長に任せようという大博打を打つチームはこれまで現れませでした。いかに腕の立つコーチだと言っても、ブライルス氏には「レイプ事件に関わった人物」というイメージがついて回るからです。

が、そんなブライルス氏がベイラー大を去ってから2年経ちましたが、いよいよここにきて彼に再就職の話が回ってきました。

というのもイタリアのアメフト1部リーグに所属するグウェルフィ・フィレンツェ(Guelfi Firenze)というチームの新監督に起用されることが発表されたのです。

「私はとどのつまりフットボールのコーチであり、それしか能がない人間です。(フィレンツェでの監督就任は)私が再びフィールドに立つことのできるチャンスを与えてくれました。チームを一から育て上げられるという機会は私の心を動かしたのです。」とはブライルス氏のコメント。

フィレンツェ側はブライルス氏のベイラー大での騒動のことについてはあまり言及してこなかったらしいので、彼のコーチとしての手腕を評価して起用することを決定したのでしょう。またイタリアリーグはアメリカのNCAAルールを採用しているとのことで、それもチームがブライルス氏に触手を伸ばした理由なのかもしれません。

ブライルス氏がこのままイタリアリーグに一生身を置くとは考えられませんから、おそらくこのチャンスを足がかりとしてほとぼりが冷めた頃にもう一度アメリカ本土でのコーチングのチャンスを狙っていると思われます。実際フィレンツェとの契約には、もしアメリカでコーチングのチャンスが訪れたとしたらそれを可能にするような内容も含まれているとのことですし。

イタリアリーグの開幕は3月ということで、ブライルス氏の渡伊は10月以降になるそうですが、果たしてブリアルス氏の再起はイタリアでその足がかりを掴むことができるのでしょうか?

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