ボウルゲーム

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ボウルゲームとはカレッジフットボールにおいてレギュラーシーズンが終わったあとに行われる単発のフットボールの試合の事を指します。

なぜ「ボールゲーム」ではなく「ボウルゲーム」なのか?それはカレッジフットボールが行われるスタジアムが「ボウル型」、つまりお椀のような形をしている事に端を発します。最古のボウル型スタジアムはイェール大(アイビーリーグ)のイェールボウルですが、カレッジフットボールの歴史で最初のポストシーズンゲームとなったローズボウルはこのイェールボウルからその名を拝借したといいます。

最初のボウルゲーム「ローズボウル」

カレッジフットボール最古のボウルゲームは、現在も継続しているカリフォルニア州パサデナで行われるローズボウルです。当時(現在も)パサデナ市では元旦に市内でパレードが行われるのが恒例となっていましたが、もっと観光客を呼び込む為にカレッジフットボールの試合を行うというアイデアを思いつきました。そして1902年1月1日、西側からスタンフォード大、東側からミシガン大が参加して行われたのが「East-West Football Game」であり、これが歴史的な一番最初のローズボウルゲームとなったのです。

ただしローズボウルがローズボウルスタジアムで行われるのは1923年まで待たなければなりません。それまでは上記の「East-West Football Game」と呼ばれていました。ボウルゲームは大抵ニュートラルサイト(中立地)で行われますが、これまでのボウルゲーム最多観客動員数は1973年のローズボウル(オハイオ州立大 vs サザンカリフォルニア大)での10万6869人です。ミシガン大ミシガンスタジアムテネシー大ネイランドスタジアムは収容数が10万人以上ですが、ポストシーズンのボウルゲームではこの1973年の記録はいまだ破られていません。

以来ローズボウルにならってシーズン後に遠方から強豪チームを招いて試合を行う都市が増えていきました。当初は1月と言う季節から開催地は暖かい南部や太平洋側(カリフォルニア州)に集中していましたが、交通の便が整うにつれ全米各地でボウルゲームを開催する都市が増えていきました。

といってもその歩みは遅く、シュガーボウルオレンジボウルサンボウルの初開催年は1935年、コットンボウルは1937年で、1950年の時点で開催されていたボウルゲームの総数はたったの8試合でした。しかし1970年代から徐々にボウルゲームの数は増え続け、1980年には15試合、1990年には19試合、2000年には25試合、2010年には35試合、そして2016年度は合計41試合と飽和状態に・・・。


主要ボウルゲーム

ローズボウル

開催初年度:1902年
開催地:カリフォルニア州パサデナ
開催スタジアム:ローズボウルスタジアム

オレンジボウル

開催初年度:1935年
開催地:フロリダ州マイアミ
開催スタジアム:ハードロックスタジアム

シュガーボウル

開催初年度:1935年
開催地:ルイジアナ州ニューオーリンズ
開催スタジアム:スーパードーム

コットンボウル

開催初年度:1937年
開催地:テキサス州ダラス/アーリントン
開催スタジアム:AT&Tスタジアム

ピーチボウル

開催初年度:1968年
開催地:ジョージア州アトランタ
開催スタジアム:メルセデスベンツスタジアム

フィエスタボウル

開催初年度:1971年
開催地:アリゾナ州グレンデール
開催スタジアム:ユニバーシティオブフェニックススタジアム

ボウルゲームの位置づけ

ローズボウルがパサデナ市の町おこし的なイベントであった事からも分かるように、シーズン後のボウルゲームは勝敗云々というよりも商業的なイベントの意味が強いものでした。特に遠方のチームで普段は遠過ぎてマッチアップが不可能な試合をシーズン後に行う事でこのボウルゲームの注目度は徐々に上がっていきました。また長い間ボウルゲームの開催数が少なかった事からも推測される通り、シーズン後のこの大イベントに招待されるという事はそれだけ集客力が見込めるだけのチームであると言う意味でもあり、招待されるだけでも大変な名誉でした。

しかしボウルゲームを開催する都市が増え、またそれぞれの試合が興行収入の面で大変な成功を収めたこともあり、近代のボウルゲームは前よりましてビジネス色が濃くなっていきました。特にボウルゲーム自体にスポンサーがつき、そのボウルゲーム自体にスポンサーの名前が冠されるということも珍しくなくなっていきます。

その他に特徴的なのは大抵のボウルゲームはどのカンファレンスのチーム同士の対戦になるかある程度決まっているという事です。例えばローズボウルならばBig Tenカンファレンスの優勝チームとPac-12カンファレンスの優勝チームが対戦する事が稀な例外を除き慣例となっていますし、開催地がルイジアナ州ニューオーリンズのシュガーボウルはサウスイースタンカンファレンス(SEC)のチーム、オレンジボウルはアトランティックコーストカンファレンス(ACC)のチーム、などなど・・・。

既述の通りボウルゲームはシーズン後の祭典の意味が強く、開催者にとっては大きなビジネスチャンス、そして選手達にすれば頑張っていい成績を残したその後の褒美として捉えられてきました。規模の大きなボウルゲームほど参加チームへの接客レベルも上がっていきます。大抵チームは試合日1週間ほど前から現地入りし、練習しながらリゾート地でのバカンスや市内のツアーなど楽しいことが沢山。また開催者側からギフトとして多くのプレゼントを贈られたりもします。選手達にはまさにご褒美な訳です。

最近のボウルゲームの傾向

試合数が少なかった頃は選りすぐりの強豪チーム同士のマッチアップが目白押しで、滅多にお目にかかれない対戦カードをこの目で見てみたい!と思うファン達が全国各地から駆けつけてきたものでした。しかし試合数がどんどん増えるにつれて全体のボウルゲームの質の劣化は間逃れず、またあまり注目を浴びない下位レベルのボウルではスタジアムの観客の数はまばらという試合も珍しくなくなってきました。

かつては選ばれた強豪チームしか招待されなかったボウルゲームでしたが、ボウルゲームの数が増えるにつれ出場資格がどんどん緩くなっていったと言う現象も起きています。長い間ボウルゲームに出場出来たのは最低でもレギュラーシーズンにて勝ち越したチームのみでしたが、7勝以上というハードルだったのが6勝まで引き下げられ、そして勝率が5割のチームも出場出来るようになり、ここ最近では試合数増加により参加チーム勝率5割以上のチームだけではマッチアップが追いつかず、負け越したチームですらボウルゲームに参加出来るようになってしまいました。これにより選ばれた、良い成績を残したチームのみが参加出来るという「スペシャル感」が薄れてしまうと言う状況に陥っています。

関連記事ボウルゲームが多すぎる!!

問題も増えてきたボウルゲームでは有りますが、それでもカレッジフットボール界では欠く事の出来ない、重要なイベントである事に変わりはありません。

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