第5週目注目のゲーム
27-26
9.29 Sat.
ビーバースタジアム

今シーズン第5週目にはオハイオ州立大vsペンシルバニア州立大やスタンフォード大vsノートルダム大のトップ10同士のビックゲームがあり、また3位のクレムソン大があわや敗退かと思わせるようなハラハラした試合など盛り沢山でした。

AGS’s Best Game of the Week

オハイオ州立大27、ペンシルバニア州立大26

全米4位のオハイオ州立大をホームに迎えた9位のペンシルバニア州立大はスタジアムを真っ白に染め上げる恒例の「ホワイトアウト」で強敵を待ち受けました。Big Tenカンファレンス東地区内の覇権争いだけでなく、カレッジフットボールプレーオフ(CFP)進出をかけても両チームとも負けられない試合となりましたが、内容は大変緊迫したものになりました。

下馬評では層の厚いオハイオ州立大が有利と見られていましたが、前半はペンステートのディフェンスが踏ん張りQBドゥウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins)率いるオハイオ州立大オフェンスを完全攻略。大歓声の声にも押されホームのペンステートが主導権を握りました。オフェンスではQBトレース・マクソーリー(Trace McSorley)の足が冴え、QBドローから多くのヤードを稼ぎました。ただそれらが中々得点に結びつかず前半を13対7のペンステートリードで折り返します。

後半は明らかにオハイオ州立大が戦術を立て直し、第3Q開始直後の攻撃で13回のプレーでペンステートを急襲。そしてRB J.K.ドビンズ(J.K. Dobbins)の4ヤードTDが決まってついにオハイオ州立大が14対13とリードを奪います。対するペンステートオフェンスはファーストダンウンを奪えないドライブが続きますが、オハイオ州立大がFGを外すなど運にも恵まれ追加失点を逃れます。

そして第4Q、マクソーリーのラン、そしてK.J.ハムラー(K.J. Hamler)の決死のミラクルキャッチ(この時にはムラーは怪我を負って退場)もあり、残り時間約12分半でマクソーリーの2ヤードTDパスが決まりペンステートが20対14と逆転に成功。この時に1TD差にするための2ポイントコンバージョンをすべきだったのではないかとも思ったのですが・・・。ちなみにこのタッチダウンでマクソーリーは自身が持つ連続パスTD試合数記録を33に伸ばしました。

この日は試合を通じてマクソーリーのQBドロー・ランが効果を発揮しまくっていましたが、彼の活躍でペンステートは残り8分の時点で再び追加点獲得に成功。今度は2ポイントコンバージョンをトライしますが、それが失敗に終わり得点は26対14。点差は12点となりいよいよビーバースタジアムも勝利に向かって盛り上がっていきました。

しかしただでは転ばないのがオハイオ州立大。後半スクリーンパスを多用して息を吹き返したハスキンズは残り6分半、そしてさらに残り2分で立て続けにTDを奪い27対26と大逆転。ペンステートの最後の望みはエースQBマクソーリーに委ねられます。

オハイオ州立大陣内48ヤード地点まで進撃したペンステートですがここで攻めあぐみます。そして迎えた運命の4thダウン&5ヤード。しかしここでペンステートはタイムアウトを2度も使って戦術を練りますが、起用したプレーはRBへのハンドオフであえなくオハイオ州立大DEチェイス・ヤング(Chase Young)に捕まり万事休す。しかもすでに2つのタイムアウトを使用しており、残り1分半でたった1つのタイムアウトではペステートはどうすることもできず、オハイオ州立大に大逆転勝利をお膳立てしてしまったのです。

マクソーリーは投げては286ヤードに2TD、そして走っては175ヤードとペンステートのオフェンスをまさに一人で背負って立ちましたが、サポート陣の層の薄さが響きました。RBマイルズ・サンダース(Miles Sanders)はTDを一つ奪ったとは言えトータル43ヤードと消沈。またWRハムラーやジュワン・ジョンソン(Juwan Johnson)は信じられないようなワンハンドキャッチや93ヤードのロングレシービングTDを決めはしましたが、一方でマクソーリーからのボールを落とすシーンも多く見られ、結果マクソーリーのパス成功率は5割にしか至りませんでした。

オハイオ州立大は今季ハイズマントロフィー候補としても名前が上がっているハスキンズだけでなくRBドビンズ、マイク・ウェバー(Mike Weber)、WRベンジャミン・ヴィクター(Benjamin Victor)、K.J.ヒル(K.J. Hill)と駒が揃っており、後半のコーチ陣のアジャストも相まって劇的な逆転劇を演出してみせました。ディフェンスはマクソーリーにかなりやられましたが、肝心の場面でペンステートの攻撃の芽を摘むなどしアウェーで貴重な1勝を挙げたのです。

ペンステートはもう2TDぐらいは稼げたぐらいのチャンスは有りましたが、そのチャンスを活かすことができず、またオハイオ州立大のこれでもかというスクリーンパスに翻弄され、最後はコーチ陣の不可解なプレーコーリングのため、大舞台での勝利をのがしてしまいました。実際試合後のインタビューでジェームス・フランクリン(James Franklin)監督は最後の4thダウンのプレーコーリングは全て自分の責任だ、とその非を認めました。

これでオハイオ州立大はBig Ten優勝レース並びにCFPレースで大きく前進。彼らはすでにテキサスクリスチャン大(対戦当時15位)も倒しており、レジメ(対戦履歴)に箔をつけました。またペンステートは今季初黒星を喫し、シーズンはまだ先があるとは言え非常に痛い敗戦。自力優勝ならびに念願のプレーオフ進出は厳しくなりました。

クレムソン大27、シラキュース大23

全米3位のクレムソン大がランク外のシラキュース大を迎えたこの一戦。一見何の変哲もないマッチアップに聞こえますが、シラキュース大は昨年クレムソン大を倒していること、そしてクレムソン大が先発QBを入れ替えた影響で元先発QBケリー・ブライアント(Kelly Bryant)が大学から転校することを表明して以来初の試合であることもあり、この試合は大変注目された試合となりました。

【関連記事】クレムソン大QBブライアントが転校へ

大型新人QBトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)の初先発試合となったこのゲーム。ブライアントが去ったためにバックアップは試合出場経験がほぼ皆無のチェイス・ブライス(Chase Brice)となりました。なんとローレンスは途中で頭部に激しいタックルを受けフィールド上で昏倒。そのままロッカールール送りとなり、まさかのブライス登場となったのです。

試合は開始からシラキュース大が思いの外クレムソン大ディフェンスを攻略し常にリードを奪う展開。怪我前のローレンス、そしてブライスもなかなかシラキュース大から点を取れない中、その穴を埋めたのはRBトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)。合計200ヤード超えのランプレーを見せチームのオフェンスを牽引したのです。

23対20と僅かにシラキュース大がリードしていた試合残り時間6分。クレムソン大は逆転への決死のドライブを敢行します。このドライブでもエティエン、そしてRBタヴィエン・フィースター(Tavien Feaster)のランプレーがシラキュース大の疲労したディフェンス陣に襲いかかりますが、ミッドフィールドあたりで攻めあぐみます。そして迎えた残り時間2分半での4th&6ヤード、絶体絶命のクレムソン大でしたがブライスからWRティー・ヒギンズ(Tee Higgins)への奇跡の20ヤードパスが通り間一髪1stダウンを奪い首の皮一つで繋がります。

さらにフィースターがボールをゴールライン2ヤードまで運ぶと最後はエティエンのランTDが決まり、残り時間40秒でクレムソン大が何とか逆転。シラキュース大最後の攻撃もパーソナルファール、そしてQBエリック・ダンジー(Eric Dungey)がサックを食らうなどして万事休す。クレムソン大がギリギリのところで2年連続シラキュース大に敗れるという醜態を逃れました。

それにしてもブライアントが転校を宣言してチームを離れたその週末の試合でローレンスが怪我で戦線を離脱するとは何の因果でしょう。ハーフタイム中のインタビューでダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督はローレンスが欠場となったことでブライアントを呼び戻したいかと尋ねられたところ「もちろんだよ!」とおそらく本心と思われる言葉を発していました。チームは勝ちはしましたが、試合の内容からすると今後ちょっとだけ不安を残す展開となりました。

Elsewhere…

アラバマ大56、ルイジアナ大14

アラバマ大は格下ルイジアナ大(ラフィエット校)に56対14と圧勝。前半の時点で49対0と勝負は決まっていましたが、この試合では3年生QBジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)がトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagavailoa)のバックアップとして出場。これで5試合目の出場となり彼の今季の出場資格が確定してしまったのですが(この記事を参考)、ハーツが登場するとアラバマ大のファンはスタンディングオベーション。これは前述のクレムソン大のブライアントが自分のプレー機会を求めるためにチームを去ったのとは対象的に、個を捨てチームのために居残ることを決めたハーツへの最大限の敬意を表したものだったのでしょう。

それにしても相変わらず強力なランオフェンス、鉄壁のディフェンスに加え、今年はタガヴァイロアという秀逸QBがおり、さらにはそのバックアップが昨年までの先発QBハーツというこの布陣。果たして今年のアラバマ大に付け入る隙きはあるのでしょうか?

オクラホマ大66、ベイラー大33

金曜日の練習に遅れてきた罰として先発出場を許可されなかったQBカイラー・マレー(Kyler Murray)ですが、それでも432ヤードに6TDという恐るべき数字を残しました。相手QBチャーリー・ブリューワー(Charlie Brewer)に400ヤードも投げられてしまったディフェンスに不安を覚えるものの、それを補うに十分なオフェンス力でオクラホマ大が5勝目を挙げました。

ノートルダム大38、スタンフォード大17

全米7位のスタンフォード大と8位のノートルダム大というトップ10チーム同士の対戦となったこの試合。キックオフから両チームが点を取り合う展開となりましたが、後半に入ると追加点を獲れないスタンフォード大をよそにノートルダム大が得点を重ね、結果的に3TD差もつけてホームのノートルダム大がスタンフォード大を蹴散らしました。

先週からブランドン・ウィンブッシュ(Brando Wimbush)に代わって先発を任されているイアン・ブック(Ian Book)はこの日4TDを含む278パスヤードと大活躍。またRBデクスター・ウィリアムス(Dexter Williams)も161ランヤード(1TD)と攻撃に厚みを与えてくれました。これでノートルダム大は今シーズン最大の山場を既に乗り越え、今後はよほどのことがない限り負けそうな試合が見当たらないため、このまま全勝したとすればかなりの確率でCFP出場が見えてきます。

ウエストバージニア大42、テキサス工科大34

互いが点を取り合うことが試合前から予想されていたこの試合ですが、開始からウエストバージニア大が得点を重ね、前半終了時には35対10とテキサス工科大を圧倒。しかしテキサス工科大も後半息を吹き替えし24点を奪いますが、前半許した大量リードが響き、ウエストバージニア大の勝利。思わぬ苦戦を強いられたウエストバージニア大ですがこれで無敗を守りいよいよトップ10入りが見えてきました。

セントラルフロリダ大45、ピッツバーグ大14

グループオブ5」出身の星・セントラルフロリダ大は「パワー5」のピッツバーグ大と対戦。序盤からセントラルフロリダ大のスピードについていけないピッツバーグ大はまったく手が出ず、最大45対7という大差がつく試合となりました。セントラルフロリダ大QBマッケンジー・ミルトン(McKenzie Milton)は328パスヤードに4TDを記録し、自身のハイズマントロフィーキャンペーンに華を添えました。

ミシガン大20、ノースウエスタン大17

開幕戦でノートルダム大に敗れランキングを大きく落としていたミシガン大ですが、他のチームの動向に隠れ勝ち星を重ねながら先週14位まで上がってきました。しかし第5戦で対戦したノースウエスタン大に大苦戦。終始リードを許す展開で迎えた第4Q、ミシガン大は気迫の6分ドライブで11回のプレーをかけてノースウエスタン陣内へ攻め入り、最後はカレン・ヒグドン(Karan Higdon)の5ヤードランTDが炸裂してついにミシガン大は20対17と逆転。そのままミシガン大が逃げ切りあわや番狂わせというシナリオを逃れました。

【ハイライト動画】

ケンタッキー大24、サウスカロライナ大10

今シーズン前半のシンデレラストーリーの中心にいるのがこれまで無敗街道まっしくらのケンタッキー大。17位にランクされた彼らは先週末手強いサウスカロライナ大をホームに迎えました。前半24対3と相手を突き放し後半は無得点となりましたが、ディフェンスが失点を1TD抑えて24対10と再び快勝。これで開幕後5連勝となり今のところこの「特急列車」を止められるチームは登場していません。RBベニー・スネル(Benny Snell)は99ヤードを足で稼ぎ残念ながら100ヤード超えはなりませんでしたが、今季全米でスターRBが現れない中スネルの存在は貴重です。

オレゴン大42、カリフォルニア大

先週スタンフォード大にまさかの大逆転負けを喫したオレゴン大カリフォルニア大とのアウェーゲーム。しかしQBジャスティン・ハバート(Justin Herbert)の225パスヤード(2TD)、そして2人のRBが100ヤード超えのランヤードを稼ぎ、またディフェンスも2つのターンオーバーをTDに結びつけるなどして快勝。先週の敗戦を物ともしないパワーで見事に立て直してきました。

【ハイライト動画】

バージニア工科大31、デューク大14

22位のデューク大がホームでバージニア工科大に返り討ちに。この敗戦はデューク大にとってだけでなく彼らが所属するACCにとっても痛手です。なぜならACCはお互いが潰し合う状態が続いており、これにより所属チームで強いのがクレムソン大のみという構図になってきています。これだとクレムソン大のストレングスオブスケジュールの価値が下がり、万が一でもCFP出場チーム選考の上で複数チームが並んでいた場合、クレムソン大にとって不利になる可能性があるからです。

フロリダ大13、ミシシッピ州立大6

フロリダ大の新監督ダン・マレン(Dan Mullen)監督が前所属チームであるミシシッピ州立大のホームへ招かれざる帰還を果たすという、マレン監督としてはやりづらかったと思われるこの試合。ミシシッピ州立大の独特の応援手法である「カウベル(牛の首につけられるベル)」がいつも以上の騒音を奏でる中、フロリダ大が接戦を制してマレン監督に古巣からの初勝利をお膳立てしました。

パデュー大42、ネブラスカ大28

先週ミシガン大に敗れた試合後に「次の相手(パデュー大)は勝てる相手だ」などとのたまってしまったネブラスカ大のスコット・フロスト(Scott Frost)監督。その言葉に黙っていなかったパデュー大はネブラスカ大のホームで大量得点を奪ってフロスト監督にその発言を後悔させるような快勝を成し遂げました。これでネブラスカ大は4連敗。未だ勝ち星のないフロスト監督のチーム再生計画はまだまだ茨の道だらけで

ルイジアナ大1456#1 アラバマ大
テネシー大1238#2 ジョージア大
シラキュース大2327#3 クレムソン大
#4 オハイオ州立大2726#11 ペンシルバニア州立大
ミシシッピ大1645#5 ルイジアナ州立大
ベイラー大3366#6 オクラホマ大
#7 スタンフォード大1738#8 ノートルダム大
サザンミシシッピ大1324#9 アーバン大
#20 ブリガムヤング大735#10 ワシントン大
#12 ウエストバージニア大4234#25 テキサス工科大
ピッツバーグ大1445#13 セントラルフロリダ大
#14 ミシガン大2017ノースウエスタン大
ノースカロライナ大1047#16 マイアミ大(FL)
サウスカロライナ大1024#17 ケンタッキー大
#18 テキサス大1914カンザス州立大
#19 オレゴン大4224#24 カリフォルニア大
セントラルミシガン大2031#21 ミシガン州立大
バージニア工科大3114#22 デューク大
フロリダ大136#23 ミシシッピ州立大
テンプル大3545ボストンカレッジ
バージニア大2135ノースカロライナ州立大
ボーリンググリーン州立大1763ジョージア工科大
ライス大2456ウェイクフォレスト大
フロリダ州立大2824ルイビル大
カンザス大2848オクラホマ州立大
アイオワ州立大1417テキサスクリスチャン大
インディアナ大2417ラトガース大
パデュー大4228ネブラスカ大
陸軍士官学校4213バッファロー大
UCLA1638コロラド大
オレゴン州立大2452アリゾナ州立大
サザンカリフォルニア大2420アリゾナ大
アーカンソー大1724テキサスA&M大

オハイオ州立大(4位)@ ペンシルバニア州立大(9位)

今季のカレッジフットボールプレーオフ(CFP)の行方を占う上で最も重要な試合とも言われるこの試合。Big Tenカンファレンス東地区は混戦模様と言われていますが、その中でも上位を争うこの2チームが激突します。

ホームのペンシルバニア州立大は初戦のアパラチアン州立大戦で思わぬ苦戦を強いられ、オーバータイムの末辛くも勝利するという試合を見せましたが、それ以降は復活しこれまで大量得点で勝利を重ねてきました。そのチームの大黒柱はQBトレース・マクソーリー(Trace McSorley)。昨年のスターRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley、現ニューヨークジャイアンツ)が抜けた後、押しも押されもせぬ絶対的リーダーとなった彼はこれまで32試合連続で最低でも1つのTDを稼ぎ続けており、まさに彼がペンステートオフェンスを一手に引き受けている感じです。

オハイオ州立大にもドゥウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins)という2年生のスーパーQBが健在。昨年までのベテランQBであるJ.T. バレット(J.T. Barrett)の後継者として注目されていたハスキンズは期待以上の働きを見せ、2年生とは思えない正確なパスとポケット内での冷静さでハイスコアの攻撃陣の起点となってきました。

オハイオ州立大はさらにハスキンズのサポーティングキャストたちも充実。ディフェンス陣はスターDLニック・ボーサ(Nick Bosa)を怪我で欠くものの、底の厚さは他に類を見ないほどのもので、今のところボーサ不在が守備力に影響しているとは思えません。

ペンステートはこれまでオハイオ州立大ほどの強敵と対戦してきていません。ですから真の強さをまだ試されていないのです。そういった意味では攻守の両ラインプレー、そしてパスディフェンスならびにランディフェンスがどれだけオハイオ州立大のハイパワーオフェンスに対抗できるのかが勝負となってきます。

下馬評はオハイオ州立大有利ですが、クラッチプレーで何度も道を切り開いてきたマクソーリーの存在、そしてこの試合がペンステートのホームゲームであり、スタジアムを真っ白に染めて敵を迎え撃つ「ホワイトアウト」であることはペンステートを大いに後押ししてくれるでしょう。どちらにしても勝ったほうがカンファレンスレース、並びにCFPレースで大きく前進することになるでしょう。

スタンフォード大(7位)@ ノートルダム大(8位)

スタンフォード大ノートルダム大のこのライバリーゲームも上記のゲームに負けず劣らず重要な試合となります。

スタンフォード大は先週劇的な逆転劇でオレゴン大を倒しました。この試合ではほぼ全体でオレゴン大オフェンスにやられっぱなしでしたが、敵のミスを逃さず流れを引き寄せ、オーバータイムの末に奇跡の大逆転勝利を収めました。正確なパスが魅力のQB K.J.コステロ(K.J. Costello)そしてこれまで昨年までのような爆発力を発揮できては居ないもののその能力は無限大であるRBブライス・ラブ(Bryce Love)、そして長身のWR・TE揃いのレシーバー陣はハマれば誰にも止められません。

ノートルダム大は初戦のミシガン大戦でこそシャープなプレーを見せたもののその後苦戦続きだったQBブランドン・ウィンブッシュ(Brandon Wimbush)に代えてイアン・ブック(Ian Book)を先週のウェイクフォレスト大戦に投入。これが当たって56点というハイスコアを叩き出すことに成功。おそらくこのままブックが正QBの座を確保することでしょうから、これまでとは全く違う点の取れるオフェンスが期待できそうです。

Pac-12カンファレンスではスタンフォード大が今のところランキングで最上位(7位)に位置していますが、もしこのカンファレンス所属チームがCFPに出場するならばリーグ優勝を果たすだけでなく、無敗であることが条件となってくるでしょう。つまりワシントン大、オレゴン大が既に1杯を喫してしまった今、Pac-12の希望はスタンフォード大のみに残されていると言っても過言ではありません。

一方独立校であるノートルダム大がCFPに出場するためには、おそらく彼らも無敗であることが条件です。というよりも彼らがもし全勝した場合はそのネームバリューからも彼らをトップ4チームに推さないわけにはいかないと思われます。そして今後のスケジュールを見ればこのスタンフォード大がおそらく全勝に向けての最大の難関といえます。つまりノートルダム大にとってこの試合を獲ればCFP進出がぐっと近づくということになります。

スタンフォード大は先週のオレゴン大戦に引き続きアウェーゲーム。そして新先発QBを据えてホームに帰ってくるノートルダム大。宿敵同士でもあるこの対決、どちらに軍配が上がるでしょうか。

ウエストバージニア大(12位)@ テキサス工科大(25位)

オクラホマ大が注目の集めるBig 12カンファレンスで虎視眈々と下克上を画策するウエストバージニア大。彼らはシーズン最終戦でそのオクラホマ大との試合が組まれており、開幕時はその試合がカンファレンスの雌雄を決する試合になると思われていましたが、テキサス大が調子を上げ、さらにテキサス工科大もランク入りするなどウエストバージニア大にとってはオクラホマ大戦の前に乗り越えなければならない壁が高くなってきました。

多くの転校生で構成されているウエストバージニア大ですが、その最たる人物がQBウィル・グリアー(Will Grier)です。彼は2015年にフロリダ大で1年生ながら先発QBを任され開幕6連勝の原動力になりましたが、禁止薬物摂取が明らかになり1年間の試合出場禁止処分に処されてしまいました。その後フロリダ大から転校してウエストバージニア大に編入。2017年から先発QBとして活躍している彼は今季ハイズマントロフィー候補にも上げられている頼れる選手に成長しました。

一方のテキサス工科大はクリフ・キングスバリー(Kliff Kingsbury)監督の勝負の年として注目されてきましたが、開幕戦こそミシシッピ大に敗れましたもののその後は3連勝。ヒューストン大オクラホマ州立大というハイパワーオフェンスチームを倒して今季初めてランクインを果たしてきました。彼らの絶好調の影にはQBアラン・ボウマン(Alan Bowman)の存在があります。これまで1557ヤード、10TD、2INTという素晴らしい数字を叩き出している彼はキングスバリー監督の目指すオフェンスを完璧に体現できる選手です。またそれだけでなく先週のオクラホマ州立大戦でも見せたように、従来ハイスコアとなる相手チームを17点に抑えたディフェンス陣にも3連勝の理由が隠されていると思います。

ウエストバージニア大にとって変革途中のテキサス工科大をあなどることはできません。

ブリガムヤング大(20位)@ ワシントン大(11位)

既に1敗を喫しているワシントン大はCFP進出を目指す上でもう1つも試合を落とすことはできません。今後オレゴン大、スタンフォード大、コロラド大、カリフォルニア大と厳しいスケジュールが続く中、交流戦であるブリガムヤング大が20位にランクされるチームとなったことは一長一短あると思います。

負けられない状況でさらに強いチームとの対戦が増えることは負けるリスクが増えるということですが、逆に言うとそのような厳しいスケジュールを切り抜けられたとなれば、その事実はCFP選考委員会へ良いアピールになります。もちろんワシントン大が負ければ2敗となりその時点で彼らのCFP進出はほぼ絶望的となりますが。

ワシントン大が足元をすくわれないか気になるところです。

オレゴン大(19位)@ カリフォルニア大(24位)

オレゴン大は先週ホームでスタンフォード大に大逆転負けを喫してしまいました。あまりの衝撃に選手だけでなくファンたちもしばらくスタジアムで呆然と立ち尽くす姿が印象的でした。その精神的ダメージを敵地のカリフォルニア大に持ち込んでしまわないか心配です。

ただ試合に負けたもののQBジャスティン・ハバート(Justin Herbert)が操るオフェンスは全米のどのチームにも通用すると思わせるには十分で、彼らを止めるのはそう容易なことではないでしょう。またスタンフォード大に敗れた原因にコーチ陣の不明瞭なプレーコーリングも挙げられました。この問題をしっかりと改善してくれば、オレゴン大が負けるとは考えられません。

カリフォルニア大は元ウィスコンシン大DCであるジャスティン・ウィルコックス(Justin Wilcox)監督2年目の今年、早くもチーム再生への結果が出始めてきました。3勝0敗でランク入りをしましたが、今回対戦するオレゴン大はこれまで彼らが戦ってきた3チームとは次元が違う相手であり、彼らが無敗だとしてもオレゴン大戦でその力の真価を問われることになるでしょう。

サウスカロライナ大 @ ケンタッキー大(17位)

これまでフロリダ大ミシシッピ州立大を倒し、今週圏外からいきなり17位にランクインしてきたケンタッキー大。今シーズンのサプライズチームの一つに数えられますが、どうやらその実力はまぐれではなく本物のようです。フロリダ大はまだ再建中、ミシシッピ州立大はアラバマ大やジョージア大のような存在とも言えませんが、それでもこの両チームを倒したことは大きく評価するべきです。

今回対戦するサウスカロライナ大はSEC内で上位チームとは言えませんが、ケンタッキー大が楽に勝てるといえるチームでもありません。しかしケンタッキー大といえば何と言ってもRBベニー・スネル(Benny Snell Jr.)。これまで過去4試合中3試合で100ヤード超えを果たし、先週のミシシッピ州立大戦でも165ランヤードに4TDと大活躍。彼の狂犬ぶりも相まって、注目度は現在うなぎのぼりです。

ケンタッキー大のシンデレラシーズンがどこまで続くのか、というのと共にスネルがサウスカロライナ大ディフェンスにも通用するか見ものです。

フロリダ大 @ ミシシッピ州立大(23位)

たった今紹介したケンタッキー大が共に倒したチーム同士の戦いですが、それ以上にこの試合は昨年まで9年間ミシシッピ州立大を率い、今シーズンからフロリダ大に移籍してチームを指揮しているダン・マレン(Dan Mullen)監督が、古巣と対戦(しかもミシシッピ州立大のホーム)するという興味深いカードなのです。

ミシシッピ州立大が現在ランカーであるのは新監督のジョー・モアヘッド(Joe Moorhead)監督の手腕であることは確かですが、彼が起用している選手たちはほぼ全てマレン監督が引っ張ってきた選手たちです。ということはマレン監督はミシシッピ州立大のロースターを熟知していることになりますから、これは大きなアドバンテージとなるでしょう。

マレン監督は惜しまれながらミシシッピ州立大を去っていったようですから、ミシシッピ州立大の選手たちが恨みを持ってフロリダ大戦に望むとは思えませんが、恩師に一泡吹かせてやろうと一同狙っていることに違いありません。それにマレン監督にしても相手選手のことをよく知っているとは言え、やはりやりづらいところは多少なりともあるはずですから。

パデュー大 @ ネブラスカ大

古豪ネブラスカ大の再建を任され凱旋してきたチームの元スターQBスコット・フロスト(Scott Frost)監督。昨年は前チームであるセントラルフロリダ大を完全無敗チームに育て上げ、その手腕を母校でも活かせるとファンは多大なる期待を寄せましたが、その期待は大外れ。今のところ3戦全敗でこれは1945年以来の大失態ということになっています。

【関連記事】Coaching Carousel 2017 – ネブラスカ大の場合

今回彼らが対戦するパデュー大は先週全米23位のボストンカレッジを破る金星を挙げました。が、そもそもボストンカレッジが本当に23位の実力だったのかは疑問で、たしかに彼らは3連勝で波に乗っては居ましたがその勝利はマサチューセッツ大、ホーリークロス大(FCS)、ウェイクフォレスト大から奪ったもので、お世辞にも強豪チームを倒してきたとはいえませんでした。

そんなボストンカレッジを倒したパデュー大がネブラスカ大に乗り込んでくるわけですが、フロスト監督は週例会見の中で「パデュー大は我々が勝てるはずのチーム」と宣ってしまい、パデュー大選手やコーチたちの神経に触れてしまいました。

たしかにパデュー大はBig Tenカンファレンスタイトルを獲得できるようなチームではありませんが、現在全米ディフェンスランキングで74位のネブラスカ大にとって「勝てるはず」なチームなどそうは見当たらないはずです。シーズン初戦のコロラド大戦では負けたものの非常にいいファイトを見せてくれましたが、それ以降はファンのため息を誘うような試合ばかり。

初勝利に飢える選手やファンにとって今季初の白星、そしてフロスト監督にとっても母校での初勝利を飾ることが出来るでしょうか?

 

 順位 チーム勝敗順位
rankstay1アラバマ大 (60)4-01
rankstay2ジョージア大4-02
rankstay3クレムソン大(1)4-03
rankstay4オハイオ州立大4-04
rankup5ルイジアナ州立大4-06
6オクラホマ大4-05
rankstay7スタンフォード大 4-07
rankstay8ノートルダム大4-08
rankup9ペンシルバニア州立大 4-0T10
10アーバン大 3-19
11ワシントン大3-1T10
rankstay12ウエストバージニア大3-012
rankup13セントラルフロリダ大3-016
rankup14ミシガン大3-119
rankup15ウィスコンシン大3-118
rankup16マイアミ大3-121
17ケンタッキー大4-0NR
18テキサス大3-1 NR
rankup19オレゴン大3-020
rankup20ブリガムヤング大3-125
rankup21ミシガン州立大3-124
22デューク大4-0NR
23ミシシッピ州立大3-114
24カリフォルニア大3-0NR
25テキサス工科大3-1NR