2018年度チームプレビュー
Auburn Tigers
Auburn
Tigers
アーバン大タイガース

オフェンス

昨年レギュラーシーズン中に2敗したものの、終盤にジョージア大アラバマ大を蹴散らしてにわかにプレーオフレースに飛び出したアーバン大。残念ながらSECチャンピオンシップゲームでジョージア大からリベンジを喰らい、さらにピーチボウルでは昨年のシンデレラチーム・セントラルフロリダ大に白星を献上するなどしてしまいましたが、それでも後半に成長したチーム力には目を見張る物がありました。

そのオフェンス陣には昨年のメンバーが7人帰ってきますが、その中の一人であるQBジャレット・スティッドハム(Jarrett Stidham)が健在なのは大きな強みです。元ベイラー大のスティッドハムは1年間の待機期間を経て満を持して昨年アーバン大の先発QBの任を任されましたが、期待に十分応える働きを見せてくれました。開幕前からハイズマントロフィーマックスウェル賞などの受賞候補にも名を連ねているスティッドハムは今季カレッジフットボール界でも指折りのQBと言っていいでしょう。

またスティッドハムのターゲットとなるWRが3人共今年もチームに戻ってきたのも大きな強みです。ライアン・デーヴィス(Ryan Davis)、ダリウス・スレイトン(Darius Slayton)、ウィル・ヘイスティングス(Will Hastings)のトリオは昨年合わせて約2000ヤードを稼ぎました。

不安点があるといえば、オフェンシブラインマン5人の内3人が新顔であるということと、昨年のランゲームの要だったケリオン・ジョンソン(Kerryon Johnson)がプロ入りして抜けたことです。ジョンソンは昨年1391ヤードに18TDを稼ぎ出した選手であり、彼の働きがあったからこそスティッドハムのパスが活きた訳です。彼を死守するOL陣と並びRBの存在はアーバン大オフェンスの成功のカギを握ると言ってもいいでしょう。

ディフェンス

一方のディフェンス陣ですが、昨年は失点数で全米11位(18.5点)という強力なユニットでした。そのメンバーの11人中約半数の6人が昨年のメンバーとなります。5人の先発選手を失った計算になりますが、フロントセブンはDLデリック・ブラウン(Derrick Brown)、DLマーロン・デヴィッドソン(Marlon Davidson)、DLドンタヴィス・ラッセル(Dontavius Russell)、LBデショーン・デーヴィス(DeShaun Davis)というオールアメリカン級の人材が揃っています。

手薄なのはバックフィールド。オールSECのCBカールトン・デーヴィス(Carlton Davis)をはじめ、2人の先発Sもチームを去りました。ここの立て直しは急務です。過去2年間ディフェンシブコーディネーターを務めているケヴィン・スティール(Kevin Steele)氏ら守備陣営の腕の見せ所です。

スケジュール

アーバン大の今年のスケジュール(というか毎年ですが)は中々厳しいものになています。まずいきなり開幕戦でPac-12カンファレンスワシントン大とジョージア州アトランタで激突。攻守ともにスピードのあるワシントン大との試合は否が応でも激戦となるでしょう。

3戦目と4戦目のルイジアナ州立大戦とアーカンソー大戦も気を抜けませんが、2戦目から5戦目までは4試合連続ホームゲームということでここは恵まれています。6戦目のミシシッピ州立大とのアウェー戦、ホームに帰ってきてのテネシー大、そして10月最後のミシシッピ大戦(アウェー)と続きますが、もし開幕戦のワシントン大戦に勝利していればその勢いでここまで全勝している可能性は十分あります。

しかし11月のシーズン終盤に入るとテキサスA&M大ジョージア大、リバティー大を挟んでレギュラーシーズンフィナーレの「アイロンボウルアラバマ大戦が待ち受けます。テキサスA&M大は新HCジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督の初年度となりますが、1年目からいきなり世間を賑わすチームになっている可能性も否定できません。そうなると11月のSEC西地区3ゲームはアーバン大の運命を占うストレッチとなります。

ジョージア大は今年も優勝候補にあげられるほどの実力を持っています。昨年アーバン大はホームでジョージア大から白星を挙げる番狂わせを演じましたが、今年はジョージア大キャンパスへ乗り込まなければなりません。ジョージア大はすでに昨年のSECタイトリマッチでリベンジを果たしてはいますが、自身のホームで再びアーバン大にやられるものかと気合を入れてくるでしょうから、昨年のようなワンサイドゲームでアーバン大が勝ち星を拾うということは考えられません。

そしてアラバマ大とのライバリーもしかり。このゲームも昨年アーバン大が大金星を挙げましたが、今年はアラバマ大のホームゲーム。宿敵相手にホームで2連敗などアラバマ大にしてみればあってはならないことでしょうから、アーバン大にとっては厳しい試合を強いられそうです。

しかしこのスケジュールを仮に1敗で切り抜けられたとしたならば、その時はアーバン大が全米トップ3に食い込んでいてもおかしくありません。楽ではありませんが彼らは昨年2敗を喫したにも関わらずSECタイトルゲームに進むことが出来ています。それは後半尻上がりに調子を挙げたことが大いに影響しています。今年のスケジュールを見ると同じように終盤勝ち続けることは難しいですから、全てはスタートダッシュにかかっていると言えそうです。

総評

昨年のアーバン大は後半尻上がりに調子を挙げ、当時どちらも全米ナンバーワンだったジョージア大とアラバマ大を倒し、SECタイトルゲームでジョージア大に勝ちさえすれば、2敗チームとして初のカレッジフットボールプレーオフ進出が可能というところまで行きました。結果的にはジョージア大には雪辱を果たされ、それは実現しませんでしたが、彼らの昨年の戦いぶりを見れば当然2018年度シーズンも期待度は高くなります。

永遠のライバルであるアラバマ大を倒したことは、プレーオフに進めなかったことを帳消しにしてくれるぐらいに地元では評価され、ガス・マルザーン(Gus Malzahn)監督はオフシーズンに総額4900万ドル(1ドル100円計算で49億円)の契約更新を果たしました。それは大学関係者もマルザーン監督が昨年以上の結果を残せるという期待の表れでもあります。

マルザーン監督は2013年に見事SECを制覇しましたが、一方で彼のチームに安定感はなく、どちらかというと毎年「次のシーズンに結果を残せなければ後はない」と言われ続けてきた監督です。昨年開幕前もそうでした。しかしジョージア大とアラバマ大というトップランカーたちを倒したことが、周囲のそういった声をかき消したのです。

しかしもちろんマルザーン監督にしても、大学関係者にしても、ファンにしても次に狙うのは5年ぶりのSECタイトル、そして8年ぶりのナショナルタイトルです。特にライバル・アラバマ大が過去10年間で5度も全米制覇を果たしているのを見ればなおさらです。

今年のチームは優れたQBに強力なフロントセブンが揃い、ポテンシャルはあることはあります。ここに頼れるOL陣とDB陣が出揃えば彼らはチームとして完成形に限りなく近づくことになるでしょう。スケジュールは決して楽とはいえませんが、初戦のワシントン大戦を勝利で乗り切れば続くホーム4連戦で一気に波に乗り、中盤には優勝レースの中心にいることも考えられます。

昨年のCFPナショナルチャンピオンシップを戦った2チーム、ジョージア大とアラバマ大をシーズン終盤で迎えるわけですが、昨年のようにアーバン大が両チームから今年も白星を奪えるかと言えば、それはかなりの難題だといえます。だからこそシーズンの大詰めを無敗で迎えることが上を目指すアーバン大にとっては最重要課題です。

  • 試合予定 
9/1
ワシントン大
9/8
アラバマ州立大
9/15
ルイジアナ州立大
9/22
アーカンソー大
9/29
サザンミシシッピ大
10/6
ミシシッピ州立大
10/13
テネシー大
10/20
ミシシッピ大
11/3
テキサスA&M大
11/10
ジョージア大
11/17
リバティー大
11/24
アラバマ大

*太文字はホームゲーム

  • 2017年度戦績
ジョージアサザン大
W, 41-7
クレムソン大
L, 6-14
マーサー大
W, 24-10
ミズーリ大
W, 51-14
ミシシッピ州立大
W, 49-10
ミシシッピ大
W, 44-23
ルイジアナ州立大
L, 23-27
アーカンソー大
W, 52-20
テキサスA&M大
W, 42-27
ジョージア大
W, 40-17
ルイジアナ大モンロー校
W, 42-14
アラバマ大
W, 26-14
ジョージア大
L, 7-28
セントラルフロリダ大
L, 27-34
  • チーム情報

所在地
アラバマ州アーバン市
所属カンファレンス
SEC(西地区)
ホームスタジア
ジョーダンヘアースタジアム
通算戦績
766勝437敗47分け
通算ボウルゲーム戦績
23勝16敗2分け
ヘッドコーチ
ガス・マルザーン
45勝22敗(5年目)
54勝25敗(生涯通算)
前回全米優勝年度
2010年度
前回SEC優勝年度
2013年度
前回ボウルゲーム出場年度
2017年度(ピーチボウル)

  • 最近10年間の戦績
シーズン
総合
カンファレンス
2017
10-4
7-1
2016
8-5
5-3
2015
7-6
2-6
2014
8-5
4-4
2013
12-2
7-1
2012
3-9
0-8
2011
8-5
4-4
2010
14-0
8-0
2009
8-5
3-5
2008
5-7
2-6
*赤字はナショナルチャンピオン、青字はカンファレンスチャンピオン
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