2016年度プレシーズンチームレビュー:アラバマ大

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ALABAMA Crimson Tide
アラバマ大クリムソンタイド

APプレシーズンランク

1
 

Amway Coaches 1
ESPN 1
Sports Illustrated 1
Athron 1
CBS 1
2016スケジュール
9/3 USC*
9/10 W.Kentucky
9/17 Mississippi
9/24 Kent State
10/1 Kentucky
10/8 Arkansas
10/15 Tennessee
10/22 Texas A&M
10/29 OFF
11/5 LSU
11/12 Miss. State
11/19 Chattanooga
11/26 Auburn
太字:ホームゲーム
*AT&Tスタジアム(テキサス州)
チーム情報
所在地
アラバマ州タスカルーサ
所属カンファレンス
SEC(西地区)
ホームスタジアム
ブライアントデニースタジアム
(101,821人収容)
通算戦績
864勝326敗43分け
通算ボウルゲーム戦績
36勝24敗3分け
ヘッドコーチ
ニック・セイバン
100勝18敗(10年目)
[通算:191勝60敗1分け]
前回全米優勝年度
2015年
前回SEC優勝年度
2015年
前回ボウルゲーム出場年度
2015年(CFP)
チーム記録(2015)
攻撃 平均 順位
得点数 35.1 30
ラン 199.9 32
パス 227.1 62
トータル 427.1 45
守備 平均 順位
失点数 15.1 T2
ラン 75.7 1
パス 200.6 30
トータル 276.3 3
過去5年のレギュラーシーズン戦績
年度 総合 SEC
'11 12-1 7-1
'12 13-1 7-1
'13 11-2 7-1
'14 12-2 7-1
'15 14-1 7-1
太字:全米優勝/カンファレンス優勝
過去5年のボウルゲーム戦績
年度 ボウルゲーム
'11 BCS優勝決定戦
vs. ルイジアナ州立大
○21-0
'12 BCS優勝決定戦
vs. ノートルダム大
○42-14
'13 シュガーボウル
vs. オクラホマ大
●31-45
'14 シュガーボウル*
vs. オハイオ州立大
●35-42
'15 コットンボウル*
vs. ミシガン州立大
○38-0
'15 CFP優勝決定戦
vs. クレムソン大
○45-40
*CFP準決勝戦
予想布陣
オフェンス
QB David Cornwell
RB Damien Harris
WR Calvin Ridley
WR Robert Foster
WR ArDarius Stewart
TE O.J. Howard
LT Cam Robinson
LG Lester Cotton
C Ross Pierschbacher
RG Brandon Kennedy
RT Jonah Williams
ディフェンス
DE Da'Shawn Hand
NT Da'Ron Payne
DE Jonathan Allen
LB Tim Williams
LB Reuben Foster
LB Ryan Anderson
CB Marlon Humphrey
CB Minkar Fitzpatrick
S Ronnie Harrison
S Eddie Jackson

展望

ヘッドコーチ、ニック・セイバン(Nick Saban)監督2年目の2008年以来毎シーズンいずれかの週で全米1位ランクを獲得しているアラバマ大。その8年間で98勝12敗、4度の全米制覇、4つのSECタイトル奪取とまさに一時代を築いています。そしてこの強さはどうやら今シーズンも健在のようです。

ナショナルチャンピオンとなった昨シーズンのメンバーから14人もの先発選手が今年も健在。それに加えて全米トップクラスのリクルートが新たに加入してくる事を考えれば今季もその強さをいかんなく発揮してくれる事は想像に容易いです。

しかしながら名将セイバン監督をしてでも何もしないで勝てるわけではありません。今季一番の仕事は先発QBを育て上げることです。更にはハイズマントロフィー受賞RBデリック・ヘンリー(Derrick Henry)の抜けた穴を埋めなければなりません。更にはアラバマ大の栄華を共に築いてきたディフェンシブコーディネーターのカービー・スマート(Kirby Smart)氏がチームを去り(ジョージア大ヘッドコーチに就任)、チームの状況も昨年と全く同じというわけではないのです。それでもアラバマ大への期待度合は毎年変わらない訳ですから、セイバン監督らコーチ陣へのプレッシャーは相当なものでしょう。

チェックポイント① QB

昨年度全米優勝チームのQBジェイク・コーカー(Jake Coker)が卒業してしまいました。通常ならばこの点は弱点にもなりかねませんが、アラバマ大の場合はそうでもなさそうです。それは過去のQB達を見てみれば分かるかもしれません。

2009年のグレッグ・マキロイ(Greg McElroy)、2011年のA.J.マカロン(A.J. McCarron)、2014年のブレイク・シムズ(Blake Sims)、そして昨年のコーカーとそれぞれ先発1年目にして問題なく活躍したQBばかり。ここ最近のアラバマ大は毎年新顔QBでもいい結果を残している傾向にあります。それはひとえに優れたコーチングとオフェンシブシステムのおかげと言えるでしょう。

今季3年目となるオフェンシブコーディネーターのレーン・キフィン(Lane Kiffin)コーチの手腕が再び試されることにになりますが、コーカーのバックアップだったクーパー・ベイトマン(Cooper Bateman)、2年生のデビッド・コーンウェル(David Cornwell)、1年生(レッドシャツ)のブレイク・バーネット(Blake Barnett)の三択となるでしょう。幸いなことにWRカルヴィン・リドリー(Calvin Ridley)とTEのO.J.ハワード(O.J. Howard)ら有能なレシーバーが健在ですので、誰が先発に任命されるにせよ、彼らに正確にパスを放ることが出来れば、そのQBが次期全米覇者QBとなるかも知れません。

チェックポイント② RB

トータル2219ランヤード(!)に28TDを叩き出しハイズマントロフィーを獲得したRBデリックヘンリーの抜けた穴を埋めるのは非常に困難です。ただだからといってヘンリーと全く同じパフォーマンスをRBに求める必要もありません。何せヘンリーの数字は常人離れしているのですから。

そもそもアラバマ大は元来ランゲームでオフェンスを組み立てるチーム。という事はそれに見合うだけのタレントをリクルートし続けていることになります。過去のRBを振り返ればそれは歴然です。マーク・イングラム(Mark Ingram)、トレント・リチャードソン(Trent Richardson)、エディ・レイシー(Eddie Lacy)、T.J.イェルドン(T.J. Yeldon)そしてヘンリーとまさに次ぎから次へとNFL級のRBを輩出し続けているのです。

先発候補はヘンリーと同タイプのパワーバック、ボ・スカーボロー(Bo Scarborough)と昨年のナンバーワンリクルート、ダミアン・ハリス(Damien Harris)ですが、彼らをローテーションで使うことは大いに考えられます。

チェックポイント③ ディフェンス

セイバン監督と共に一時代を築いたディフェンシブコーディネーター、スマート氏がジョージア大のヘッドコーチに就任する為にアラバマ大を去ったのは大きな痛手です。確かにディフェンス思考のセイバン監督が健在である以上その守備力が著しく低下する事はないでしょう。しかし全幅の信頼を置いていたスマート氏が不在なのはプラスであるはずがありません。

スマート氏の後釜にはジェレミー・プルイット(Jeremy Pruitt)氏が就任しました。元アラバマ大選手のプルイット氏は2010年から2012年までセイバン監督のスタッフとしてDBを指導していました。アラバマ大を去った後はフロリダ州立大ジョージア大でディフェンシブコーディネーターを歴任。スマート氏と比べられる事は避けられないでしょうが、経歴だけ見れば立派なものです。

プルイット氏にとって歓迎すべきは、ジョナサン・アレン(Jonathan Allen)、ティム・ウィリアムス(Tim Williams)、ダショーン・ハンド(Da'Shawn Hand)、ルーベン・フォスター(Reuben Foster)、ライアン・アンダーソン(Ryan Anderson)といったベテランディフェンス陣が健在なことです。タレントレベルは全米随一ですので、あとはプルイット氏の手腕にかかっていると言えそうです。

見所

開幕初戦からサザンカリフォルニア大(USC)とテキサス州アーリントンで対戦しますが、当然ながら簡単にはいかないでしょう。試合もさることながら、元USCの監督であったキフィン氏が古巣と対戦する構図も大変興味深いです。USCはまだ若いチームでヘッドコーチ(クレイ・ヘルトン)も正式には1年目ということでアラバマ大有利だとは思いますが、タレントのレベルはUSCも高いものを誇っていますので面白いゲームになると思います。今回のように中立地(ニュートラルサイト)ではセイバン監督下のアラバマ大は6勝無敗と圧倒的ではあります。

ロードゲームとなるミシシッピ大戦、アーカンソー大戦、テネシー大戦、ルイジアナ州立大戦が鬼門です。ミシシッピ大には現在2連敗中。2014年度のアーカンソー大戦はたったの1点差で辛くも勝利をもぎ取る危うさを見せ、ルイジアナ州立大の地元ではアラバマは2000年以降4勝4敗と五分五分の勝負。テネシー大には9連勝中ですが、昨年は最後の最後までリードされる展開を許してしまいました。上にあげたチームから勝利を掴むのは容易いことではありません。

そして最後に控えるのは何が起こるかわからない、アーバン大とのライバルゲーム「アイロンボウル」です。数年前の「キック6」は記憶に新しいところですよね。