2017年度AGS版プレーオフ!

アメリカでは現在メジャーリーグが開幕してテレビを賑わせています。他にもNBAではプレーオフに向けてレギュラーシーズンゲームが盛り上がっています。そして大詰めを迎えているのは大学男子バスケットボールトーナメント。3月に行われるこの全国大会は「マーチマッドネス(3月の狂気?)」と呼ばれ、合計68チームが参加する一大トーナメントにファンは一喜一憂します。

そして今週末に準決勝戦ならびに決勝戦が行われる「ファイナルフォー(Final Four)」が開催されますが、この4チームの顔ぶれは第1シードのヴィラノヴァ大、同じく第1シードのカンザス大、第3シードのミシガン大、そして第11シードのロヨラ大シカゴ校となっています。

カンザス大とミシガン大はさておき、ヴィラノヴァ大と聞いてピンとこない人は多いかもしれません。カレッジフットボールにおいてヴィラノヴァ大はFCS所属であり、全米のメディアに登場することはまずありませんが、バスケットボール部は強豪で知られています。特にここ5年間のチームの出来は素晴らしく、2015-2016年度シーズンにはナショナルチャンピオンにも輝いています。

そしてロヨラ大シカゴ校ですが、彼らこそ真のシンデレラチームと言っても過言ではないでしょう。まず第11シードチームがファイナルフォーに進出すること自体稀なことですが、フットボール部は無く男子バスケ部が稼ぎ頭となる小さな私立大学で、まさかこのチームが最後まで残るとは誰も予想だにしませんでした。1963年にナショナルチャンピオンに輝いたことがあるとは言え、当時の勢力図と現在の勢力図は比べ物にならないため、この近代カレッジバスケにおいて彼らがここまで残れたというのは非常に貴重なケースだと言えます。

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世間を騒がしている男子バスケットボールのロヨラ大シカゴ校

ただ大学バスケットボール界にてシードの低いチームがトーナメントを勝ち進んでいくというのは頻繁に起きないとしても決して不可能な事象ではありません。その「下克上」の様子がマーチマッドネスの醍醐味でもあったりします。

そしてこのトーナメントを見るたびに思うこと・・・。それは「もしカレッジフットボールに男子バスケ並みのトーナメントがあったら・・・」ということです。

カレッジフットボール界では長い間トーナメントでナショナルチャンプを決めるという方式が採用されてきませいでした。しかし2014年度に初めてのプレーオフである「カレッジフットボールプレーオフ(CFP)」が導入されて待望のトーナメントが行われるようになったのです。

と言ってもご存知の通りCFPに出場できるのはたったの4チーム。準決勝戦と決勝戦のみの短期決戦システムであり、その参加チームを決めるシステムも賛否両論です。大きな進歩と言えますが、必ずしもパーフェクトなシステムとは言い切れません。

CFPの最大の弱点は4チームしか参加できないためほぼ必然的に強豪チームだけが参加できる「閉ざされたシステム」になってしまったことです。前述の男子バスケのトーナメントなら68チームも参加するために「格下」とされるロヨラ大シカゴ校のようなチームにも最後まで残れる可能性が残されています。つまりどんなに格下チームとレッテルを貼られようとも、トーナメントにさえ出場できればナショナルチャンプになる可能性が与えられるのです。そのためにはそれぞれのカンファレンスで優勝すれば良いわけで、CFPランキングのようなある意味主観的なシステムに頼る必要はありません。

昨年で言えば「格下」とされる「グループオブ5」出身のセントラルフロリダ大が13勝無敗で「シンデレラチーム」とされましたが、彼らでさえもプレーオフに進出することはありませんでした。そう言った意味では真のシンデレラチームをカレッジフットボール界で生み出すことは不可能とも言えます。

でももしカレッジフットボール界にベターなプレーオフシステムが存在したならば・・・そう考えてしまうのは何も私だけではないと思います。

そんな思いから昨年「2016年度AGS版プレーオフ!」という記事を書きましたが、男子バスケのファイナルフォーを目前にロヨラ大シカゴ校の活躍を見て2017年度バージョンも作ってみようと今回思い立ったわけです。

ということでルールは昨年を踏襲して2017年度AGS版プレーオフを勝手に行って見たいと思います!

【関連記事】2016年度AGS版プレーオフ!

出場チーム

一昨年度と同じように出場できるのはFBSにある10つのカンファレンスの優勝チームとランキング上位6チームを「at large枠」とする計16チームとします。昨年の結果をもとにすると以下の16チームがAGS版プレーオフに進出することが決定!

【カンファレンスチャンピオン】

クレムソン大(ACC)
オクラホマ大(Big 12)
オハイオ州立大(Big Ten)
サザンカリフォルニア大(Pac-12)
ジョージア大(SEC)
セントラルフロリダ大(AAC)
フロリダアトランティック大(C-USA)
トレド大(MAC)
ボイジー州立大(MWC)
トロイ大(サンベルトカンファレンス;アパラチアン州立大と同時優勝でしたが、総合成績でトロイ大を選出)

【At Large(外部選出枠)】

アラバマ大(ランキング4位)
ウィスコンシン大(ランキング6位)
アーバン大(ランキング7位)
ペンシルバニア州立大(ランキング9位)
マイアミ大(ランキング10位)
ワシントン大(ランキング11位)

それでは次にトーナメント(ブラケット)を組んで見ましょう!

組み合わせ

トーナメントのブラケットは第1シードから第16シードまで割り当て、もっとも古典的な一番高いシードと低いシードチーム同士を戦わせていく方式をとります。

#1 クレムソン大 vs #16 トロイ大
#2 オクラホマ大 vs #15 トレド大
#3 ジョージア大 vs #14 フロリダアトランティック大
#4 アラバマ大 vs #13 ボイジー州立大
#5 オハイオ州立大 vs #12 セントラルフロリダ大
#6 ウィスコンシン大 vs #11 ワシントン大
#7 アーバン大 vs #10 マイアミ
#8 サザンカリフォルニア大 vs #9 ペンシルバニア州立大

さあ、それでは2017年度AGS版プレーオフを開催しましょう!

第1回戦

#1 クレムソン大 vs #16 トロイ大

2016年度の全米覇者とサンベルトカンファレンスチャンピオンのトロイ大との対決。残念ながらトロイ大にチャンスがあるとは思えません。

勝者:クレムソン大


#2 オクラホマ大 vs #15 トレド大

ハイズマントロフィー受賞QBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)を擁するオクラホマ大に隙なし。

勝者:オクラホマ大


#3 ジョージア大 vs #14 フロリダアトランティック大

これは面白い戦いです。ジョージア大のカービー・スマート(Kirby Smart)監督とフロリダアトランティック大のレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督は共にアラバマ大でコーディネーターとして仕事をしていた間柄。互いの手の内をある程度知っているもの同士の戦い。キフィン監督はフロリダアトランティック大を就任以来速攻でハイパワーオフェンスを有するチームに育て上げられましたが、ジョージア大の重厚ランオフェンスを止められるとは思えません。

勝者:ジョージア大


#4 アラバマ大 vs #13 ボイジー州立大

アラバマ大とボイジー州立大とのマッチアップ、筆者のつたない記憶だけを頼りにすればおそらく初顔合わせとなるマッチアップ。ボイジー州立大はいつでも格上とされるパワー5チームと互角以上の戦いを見せてきましたが、アラバマ大相手はちょっと荷が重いか。

勝者:アラバマ大


#5 オハイオ州立大 vs #12 セントラルフロリダ大

本番ではBig Tenカンファレンスチャンピオンになりながらプレーオフ進出を逃したオハイオ州立大。それに挑むのはかの完全無敗のセントラルフロリダ大。順当にいくとここはオハイオ州立大に軍配が上がりそうですが、今回は話のネタのためにシンデレラエクスプレスに勝ち進んでもらうことにしましょう。

勝者:セントラルフロリダ大


#6 ウィスコンシン大 vs #11 ワシントン大

Big Tenカンファレンスタイトルゲームで惜しくもオハイオ州立大に破れたウィスコンシン大。対するのは昨年のプレーオフチーム、ワシントン大。ランで押すウィスコンシン大とパスで押すワシントン大という典型的なBig TenとPac-12チーム同士の戦い。その試合を制するのは・・・。

勝者:ウィスコンシン大


#7 アーバン大 vs #10 マイアミ

アーバン大はレギュラーシーズン後半に畳み掛けるようにランクチームをなぎ倒してSECタイトルゲームに進出。そこではRBケリオン・ジョンソン(Keryon Johnson)が怪我のために十二分な力を発揮できずにジョージア大に敗れました。一方のマイアミ大は10連勝の後に2連敗を喫して尻すぼみしてしまったチーム。勢いを考えると若干アーバン大に軍配が上がりそうです。

勝者:アーバン大


#8 サザンカリフォルニア大 vs #9 ペンシルバニア州立大

2016年度のローズボウルと同じマッチアップとなったこの試合。その時は激戦の末サザンカリフォルニア大が勝ちましたが、今回はスーパーRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley)率いるペンシルバニア州立大がリベンジを果たします。

勝者:ペンシルバニア州立大

第2回戦

16チームから8チームに減り、サバイバルゲームが激化します。この2回戦も好カードが目白押し!

#1 クレムソン大 vs #9 ペンシルバニア州立大

非常に見応えがありそうなマッチアップです。どちらに転んでもおかしくなさそうですが、ペンステートRBバークレーがクレムソン大ディフェンスを攻略するという絵が浮かんてきます・・・。

勝者:ペンシルバニア州立大


#2 オクラホマ大 vs #7 アーバン大

この試合は実際に行われたオクラホマ大とジョージア大のローズボウルを彷彿とさせるマッチアップ。ここではジョージア大がオーバータイムの末にオクラホマ大を下したわけですが、手負いのアーバン大が同じような展開に持っていけるかどうかは微妙です。

勝者:オクラホマ大


#3 ジョージア大 vs #6 ウィスコンシン大

互いに強力なランオフェンスを持つチーム同士の対決。ウィスコンシン大は1年生ながら1977ランヤードに13TDを叩き出したジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)が健在。一方のジョージア大はソニー・ミシェル(Sony Michel)、ニック・チャブ(Nick Chubb)、そして1年生のホープであるデアンドレ・スウィフト(D’Andre Swift)と3人合わせて約3000ヤードを足で稼ぎました。流石にテイラーもこの3人には勝てないでしょう。

勝者:ジョージア大


#4 アラバマ大 vs #12 セントラルフロリダ大

シーズン後にセントラルフロリダ大がナショナルチャンプだ!と叫ぶセントラルフロリダ大ファンの声がたくさん聞こえましたが、AGS版プレーオフでその不毛の議論に終止符を打つチャンスが訪れました。セントラルフロリダ大は実際のピーチボウルでアラバマ大を倒したアーバン大から白星を獲得する偉業をやってのけました。筆者としてはセントラルフロリダ大をファイナルフォーに推したいところですが、ちょっとアラバマ大が彼らに負ける図が想像できません・・・。

勝者:アラバマ大

準決勝戦

いよいよファイナルフォー、4チームが勝ち残りました。果たしてこのトーナメントを制するのは・・・。

#4 アラバマ大 vs #9 ペンシルバニア州立大

名門同士の戦いとなったこの一戦。かつてのベアー・ブライアント(Bear Bryant)監督とジョー・パターノ(Joe Paterno)監督が合間見えた1979年のシュガーボウルを思い起こします。最近では2010年と2011年に対決しアラバマ大が連勝中。ここは一つペンステートに花を持たせてみましょう。

勝者:ペンシルバニア州立大


#2 オクラホマ大 vs # 3 ジョージア大

実際の準決勝戦と同カードとなったこのマッチアップ。非常に熾烈な戦いとなり結局オーバータイムでジョージア大が辛くも勝利をモノにしました。ただあの試合はどちらに転んでもおかしくなかった試合。このプレーオフではオクラホマ大が勝っていた・・・というシナリオを採用してもいいのではないでしょうか?

勝者:オクラホマ大

決勝戦

#2 オクラホマ大 vs #9 ペンシルバニア州立大

いよいよ決勝戦。2017年度AGS版プレーオフのナショナルチャンピオンシップゲームは第2シードのオクラホマ大と第9シードのペンシルバニア州立大との対決。過去2度の対決がある両チームですが1972年と1986年の試合ではどちらもオクラホマ大が勝利を挙げています。どちらが勝つなんてやってみないとわかりませんが(と言ったらこの企画自体がオジャンですが笑)、ハイズマントロフィー受賞者を擁するチームがナショナルチャンプになるというケースは稀ですので、それを踏まえて・・・。

勝者:ペンシルバニア州立大

まとめ

いかがでしたでしょうか?結局ファイナルフォーは4チーム中3チームが同じチームとなってしまいましたが、そこに至るまでの経緯でいい試合がたくさんありました。何よりもカンファレンスを制すればプレーオフに進めるという保証があれば、グループオブ5の試合もよりエキサイティングになると思うのです。現行のシステムではそう言ったチームはほぼ確実に「門前払い」の状態。だからセントラルフロリダ大や一昨年のウエスタンミシガン大のようなチームにもチャンスが訪れないのです。

プレーオフのゲームを増やすにはレギュラーシーズンのゲーム数を調整することが必須であり、それは大人の事情でとても難しいことです。やっぱりレギュラーシーズンの試合数が減れば各チームのチケット売上などの収入も減ってしまうわけで・・・。しかしFCSのプレーオフではそれが可能になっているわけですから、やれないことはないはずなのです。

皆さんは4チーム以上のプレーオフを見て見たいですか?それとも現行のシステムがちょうどいいと思いますか??

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