2016年度シーズン総括:チーム別通信簿(1)

クレムソン大の優勝で幕を閉じた2016年度シーズン。既に1ヶ月近くが経とうとしていますが、これから数回に渡りこのシーズンを振り返ってみたいと思います。

今回は管理人が独断で主なチーム達の出来を査定していきたいと思います。アメリカの学校の成績風に「A+、A、B+、B、C、D」の6つのレベルに分けていきます。もちろんA+が最高点、Dが最低点です。

それでは第1回目は「A+」と「A」ランクを受け取ったチーム達を勝手に紹介していきます。これらのチームは昨季の出来を手放しで喜んでいいチームであると言えます。

A+

クレムソン大

2016年度ナショナルチャンピオンに輝いたクレムソン大。前半戦は前年度ほどの爆発力を見せることはなく、しかもホームでピッツバーグ大に敗れてしまうという波乱も起きましたが、順当にACCを勝ち抜きプレーオフに進出。準決勝戦ではオハイオ州立大に完封勝ちし見事2年連続チャンピオンシップゲームへ。そして宿敵・アラバマ大に前年度の雪辱を晴らすことができたのでした。QBデショーン・ワトソン(Deshaun Watson)、RBウェイン・ガルマン(Wayne Gullman)、WRマイク・ウィリアムス(Mike Williams)らオフェンスのスターらが活躍したことが大きいですが、やはり就任以来着実にチームを育て上げてきたダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督の手腕の賜物でしょう。スウィニー監督が健在である以上クレムソン大が全米トップレベルのチームであり続けることは容易に想像できるところです。

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A

ペンシルバニア州立大

ここ最近のペンシルバニア州立大といえば「サンダスキー事件」が常につきまとうある意味「呪われた」チームでありました。当時のチーム関係者はほぼ全員チームから追い出され、新監督(ビル・オブライエン監督、ジェームス・フランクリン監督)らを招聘し過去と決別しようとしても湧き出てくる事件の新事実のために罪のない選手やコーチらはこの「呪い」を払拭しきれなかったのです。

しかし2016年度、前半ミシガン大に大敗するものの、そこから堰を切ったようにチームは上昇気流に乗り、あれよあれよというまに9連勝。オハイオ州立大から奪った白星と、ミシガン大の後半まさかの2敗のせいもあり、Big Tenカンファレンス東地区を勝ち抜くとカンファレンスタイトルゲームではウィスコンシン大から奇跡の大逆転勝利を演じ、2008年以来のタイトル奪取、単独優勝は1994年ぶりの快挙となりました。

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ローズボウルではサザンカリフォルニア大と熾烈な点取り合戦を演じ、残念ながら逆転負けを喫してしまいましたが、古豪復活の狼煙をあげるには十分すぎるシーズンを送ることができました。

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ワシントン大

クリス・ピーターセン(Chris Petersen)監督3シーズン目となった昨季。「石の上にも三年」とばかりにワシントン大は快進撃を見せます。レギュラーシーズンの最高位4位まで駆け上がり、10戦目でサザンカリフォルニア大に敗れはしましたが、Pac-12カンファレンスの覇者としてプレーオフに進出。準決勝戦ではアラバマ大に敗れてしまうものの、12勝2敗と二桁勝利を達成。最後に二桁勝利を残したのは2001年度シーズンですので15年ぶりの大成功のシーズンを送ることができました。これで完全にワシントン大がPac-12カンファレンスで「追う」側から「追われる」側へと変貌を遂げたのです。

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サザンカリフォルニア大

昨季のサザンカリフォルニア大(USC)は開幕戦でアラバマ大に完膚なきまでに叩きのめされ(52対6)、第3戦(スタンフォード大)、第4戦(ユタ大)にも敗れ1勝3敗というとんでもない出だしとなりました。この時点で誰もが彼らのシーズンは終わったと思ったことでしょうが(私もその中の一人です)、ここから怒涛の連勝を重ね終わってみれば10勝3敗。上記の通りローズボウルでBig Tenチャンプのペンシルバニア州立大にも競り勝ち、シーズン終了後の時点で全米で一番「ホット」なチームの一つとなりました。1年生QBサム・ダーノルド(Sam Darnold)の急成長のおかげともいえ、彼はまさにUSCの救世主となったのでした。

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オクラホマ大

オクラホマ大も上記のUSCと同じく開幕後早い段階で2敗(初戦のヒューストン大、3戦目のオハイオ州立大)を喫し、一気にランク外に転げ落ちてしまいましたが、そこから見事に立て直し10連勝。前半の敗戦と所属するBig 12カンファレンス全体の低迷の煽りを受けてランキングで7位より上回ることはありませんでしたが、実力だけ見ればプレーオフに進出していてもおかしくはなかったと思います。QBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)は来季も健在。オクラホマ大が来季再びプレーオフに戻ってくる可能性は大いにありそうです。

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ウエスタンミシガン大

言わずと知れた昨年度のシンデレラチーム。ミッドアメリカンカンファレンス(MAC)という中堅カンファレンス出身ながら開幕以来破竹の13連勝でレギュラーシーズン無敗という偉業を成し遂げました。このチームをここまで育て上げたP.J.フリック(P.J. Flick)監督はオフシーズンにミネソタ大へと「昇格」しまい、来年もまた(というか今後)今年のようなシーズンをおくれるかどうかは微妙ですが、だからと言って今シーズン彼らが残した素晴らしい成績が評価されないという理由はありません。特にレギュラーシーズン無敗というのは120チーム近く存在するFBSチームの中でウエスタンミシガン大以外にはアラバマ大しかいなかったのですから(どちらもボウルゲームで負けてしまいましたが)。

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コロラド大

ウエスタンミシガン大ほどのインパクトはありませんでしたが、昨季のコロラド大の躍進もそれまでの成績を考えればシンデレラ級でした。彼らの最後の勝ち越しシーズンは2005年。それ以来Big 12カンファレンス、そして2011年に加入したPac-12カンファレンスでも下位を行ったり来たり。現監督マイク・マッキンタイヤー(Mike MacIntyre)監督就任後も4勝8敗(2013年)、2勝10敗(2014年)、4勝9敗(2015年)と以前と対して変わらないシーズンを送ってきましたが、突如として2016年度にコロラド大は大変貌を遂げました。

5戦目まで4勝1敗(当時4位のミシガン大に敗戦)として久しぶりにランク入りを果たすと(21位)翌週にUSCに敗れ再びランク外に落ちますが、そこから6連勝を飾りPac 12カンファレンス南地区を見事制覇。残念ながらカンファレンスタイトルゲームでワシントン大に大敗し、アラモボウルでもオクラホマ州立大に惨敗しましたがトータル10勝4敗という成績はこれまでのコロラド大の低調ぶりをすれば上出来過ぎる結果です。問題はこの勢いを来季まで持続することができるかですが・・・。

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(つづく)

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