2016年度シーズン第14週目 – Championship Weekend –

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2016年度のレギュラーシーズン最終週末となった第14週目(陸軍士官学校と海軍士官学校の伝統の一戦が来週末ありますが)、各地でカンファレンスの優勝決定戦やシーズン最後の試合が行われました。これでプレーオフ進出を決めたチームなどが明らかとなりいよいよ物語はボウルゲーム並びにナショナルタイトルレースへと移行していきます。

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SECチャンピオンシップゲーム

アラバマ大 56、フロリダ大 16

全米1位のアラバマ大が2連覇をかけて臨むこの2016年シーズン。彼らはここまで無敗で快進撃を続けてきました。他の全米のチームとは一線を画すといっても過言ではないほどのチーム力を保持し連勝を重ねてきましたが、レギュラーシーズンの集大成として挑んだこのSEC優勝決定戦ではフロリダ大と対戦。これまでの戦い振りをみればたとえこの試合で負けたとしてもアラバマ大のプレーオフ進出はほぼ確実とも言われていましたが、そんなシナリオの心配をするまでもなくアラバマ大がフロリダ大に大勝しました。これでアラバマ大のSECタイトル3連覇ということになります。

予想通り試合開始後はスローペースで試合は進み、アラバマ大はフロリダ大に先制パンチを喰らってしまいます。一瞬「もしや・・・?」と誰しもが思ったかもしれませんがそんな心配は無用でした。フロリダ大の2回目の攻撃でQBオースティン・アップルビー(Austin Appleby)のパスをアラバマ大DBミンカー・フィッツパトリック(Minkah Fitzpatrick)がインターセプトしそのままTD。さらにその次ぎのフロリダ大の攻撃でのパントをアラバマ大がブロックし、そのルースボールをジョシュア・ジェイコブス(Joshua Jacobs)がキャッチしてそのままTD。アラバマ大はオフェンスが1stダウンを奪う事なく2つのTDを奪う事に成功したのです。

するとここからはアラバマ大が本来のリズムを取り戻し前半だけで33対16と差を付けると、後半はさらに得点を重ね続けます。チームは試合を通してトータル38キャリーで234ランヤードを獲得。ラッシュによるTDも4つとし、RBボ・スカーボロー(Bo Scarborough)が91ヤードに2TD、ダミアン・ハリス(Damien Harris)が86ヤード、そしてQBジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)が1TDを含む138ヤードと大暴れ。そしてアラバマ大ディフェンス陣は相手オフェンスを完封。フロリダ大のランオフェンスはなんとトータル0ヤード。パスオフェンスでは多少の成功を収めたものの、フロリダ大はアラバマ大に全く歯が立ちませんでした。

カンファレンスタイトル3連覇はSEC史上2チーム目。最多連勝記録を持つのは1993年から1996年まで4連覇を成し遂げたフロリダ大です。ニック・セイバン(Nick Saban)監督にとってはこれでSECの栄冠を手にするのはアラバマ大の監督としては5度目、トータルでは6度目となります(ルイジアナ州立大の監督時に1度)。SECがタイトルゲームを開催した当時は前述の通りフロリダ大の独り相撲が続いていましたが、今回の勝利でアラバマ大がフロリダ大を抜きSEC最多タイトル獲得チーム(8勝)となりました。またタイトルゲームにて9度目の顔合わせとなったこのマッチアップではアラバマ大が5勝4敗でリードを奪いました。さらにはこの勝利でアラバマ大の通算SEC優勝回数は26回となりました。

SECでのアラバマ大の栄華は続きます。

ACCチャンピオンシップゲーム

クレムソン大 42、バージニア工科大 35

全米3位(当時)のクレムソン大はACCタイトルをかけてバージニア工科大と対戦。前半に稼いでおいた大量リードが功を奏し、バージニア工科大に後半反撃を食うも逃げ切ってカンファレンスタイトルを手に入れました。これによりクレムソン大は2年連続プレーオフ進出を決め、昨年の雪辱を晴らすチャンスをゲットしたのです。

QBデショーン・ワトソン(Deshaun Watson)は3TDに1INTを含む288ヤードを肩で稼ぎ、また足でも85ヤードを獲得してチームのオフェンスの軸として活躍。バージニア工科大の強固なディフェンスを切り崩しました。しかし昨年のタイトルゲーム(対ノースカロライナ大)と同じようにチームは今年も相手の猛攻を浴び、ファイナルスコア以上に拮抗したゲームとなったのです。

バージニア工科大QBジェロッド・イヴァンズ(Jerod Evans)は1TDを含む264パスヤードを記録しクレムソン大ディフェンスをある程度崩す活躍をみせましたが、彼らのランゲームがこの日は不調でイヴァンズを後押しすることが出来ず、試合終了間際に同点のチャンスを得るもイヴァンズのパスが無情にもインターセプトされ万事休す。後一歩のところでカムバックを逃してしまいました。

これでACCタイトル2連覇としたダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督率いるクレムソン大の次なる試練はプレーオフ準決勝戦。準決勝戦を勝ち抜くことが出来ればおそらくアラバマ大とのリマッチということになり、昨年後少しというところに迫ったナショナルタイトルをアラバマ大に奪われた事に対するリベンジに燃えるはずです。ただ、今はカンファレンス王者という喜びに浸っている事でしょう。

Pac-12カンファレンスチャンピオンシップゲーム

ワシントン大 41、コロラド大 10

全米4位のワシントン大は8位のコロラド大と2000年来となる悲願のカンファレンスタイトルを目指して対戦。今季全米中でも最もファンを驚かせる快進撃を続けてきたコロラド大でしたが、ワシントン大相手に手も足もでず敗退。ワシントン大が16年振りとなるリーグタイトルを手に入れたのでした。

コロラド大絶好調の源でもあるディフェンス陣がワシントン大のパワフルオフェンスを序盤に抑え込み、ワシントン大はスコアボードに得点を刻む事が思うように出来ませんでしたが、第3Qに24連続得点を挙げ一気にコロラド大を突き放しました。そのトリガーとなったのがディフェンス陣が奪った2連続パスインターセプションからのリターンTD。QBジェイク・ブラウニング(Jake Browning)は今シーズン最低の出来とも言える、24回中9回のパス成功率でたったの118パスヤードとしましたが、同時にTDも2つ奪うなど最低限の仕事はこなしました。中でもWRジョン・ロス(John Ross)へのパスTDは圧巻。ブラウニングがコロラド大ディフェンスに追い込まれるなかでのパスをロスが信じられない片手パスキャッチを見せTDを決めました。またブラウニングがパスでボールを動かせないところ、RBマイルズ・ガスキン(Myles Gaskin)と彼のバックアップ、ラヴォン・コールマン(Lavon Coleman)がそれぞれ159ヤードと101ヤードを足で稼ぎブラウニングの不調を補いました。

コロラド大は先発QBセフォ・リウファウ(Sefo Riufau)を試合開始直後に足首の怪我で失う大ピンチをいきなり迎え、後半になんとかフィールドに戻ってくるも前述のように痛いパスインターセプションを犯してしまい、その後もこれまで見せてきた活躍が消え失せ、ワシントン大に離されていく点差を縮める事は出来ませんでした。

ワシントン大はサザンカリフォルニア大に1敗を喫するもこの優勝決定戦での大勝のおかげもあって見事プレーオフ進出をきめました。準決勝戦の対戦相手はアラバマ大とあって相手にとって不足はありません。一方のコロラド大はここまで順調にプレーオフ選考委員会の関心を誘う活躍を見せてきましたが、それがまさに帳消しになってしまうような試合展開となってしまい、挙げ句の果てにはローズボウルの出場権を前述のサザンカリフォルニア大に奪われると言う悲運に見舞われるのでした。

Big Tenチャンピオンシップ

ペンシルバニア州立大 38、ウィスコンシン大 31

ペンシルバニア州立大(ペンステート)とウィスコンシン大は開幕時にどちらのチームもトップ25にランクすらされていないチームでした。特にペンステートは第4週目にミシガン大に49対10と成す術もなく破れ彼らのシーズンも先が見えたと誰しもが思ったものでした。しかし当時全米2位のオハイオ州立大からまさかの逆転勝利を収めるとそこからら何かが吹っ切れたようにチームはギアを上げ連勝を重ね続けました。そしてカンファレンス東地区を制しこの優勝決定戦を迎えたのです。

ゲームはウィスコンシン大有利で展開し、前半一時はで28対7と3TD差でウィスコンシン大がリードする展開。この時点でペンステートのチャンスはそれこそ先に述べたシーズン序盤のように先が見えたと思われました。しかしペンステートは後半シーズン中にそうしたように再びギアを上げ後半だけで31対3とウィスコンシン大を圧倒しファイナルスコア38対31で逆転優勝。21点差をひっくり返しての優勝は全米の全てのカンファレンスタイトルゲームを含めて最大の逆転勝利となったのです。

ペンステート大逆転の立役者となったのはQBトレース・マクソリー(Trace McSorley)。前半終了間際にWRサイード・ブラックナル(Saeed Blacknall)への40ヤードパスTDで点差を28対14としてハーフタイムに突入。後半最初のペンステートの攻撃でもマクソリーからブラックナルのコンビが炸裂。今度は70ヤードのパスプレーで点差をさらに縮めると第3Q残り4分半でRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley)のランTDでついに同点に追いつきます。

ウィスコンシン大はこのあと彼らの後半の唯一の得点であるFGを決め束の間のリードを奪い返しますが、返しのペンステートの攻撃では後半別人のように生まれ変わったマクソリーのパスがサクサクと決まり、バークレーのパーフェクトなウィールルートの18ヤードTDパスが決まります。

38対31で迎えた最終局面、ウィスコンシン大は何とか試合を同点にしてオーバータイムに持ち込みたいところでしたが、ペンステート陣内24ヤードで迎えた4th&1ヤードという状況でRBコーリー・クレメント(Corey Clement)のランがペンステートディフェンス陣に止められコンバートならず。ペンステートがそのまま逃げ切り2008年以来のカンファレンスタイトルを獲得。単独優勝としては1994年以来の快挙となりました(2008年はオハイオ州立大と同時優勝)。

マクソリーはこの日31投中22回パスを成功させ384ヤードを記録。パスインターセプションはゼロと非常に効果的なプレーを披露。しかも試合後半には9回連続パスを成功させしかもこの9回中4回がTDパスに繋がるなど異次元の強さを見せました。ウィスコンシン大はQBアレックス・ホーニブルック(Alex Hornibrook)を怪我で欠いたのが響きました。

(実質的な)Big 12カンファレンスチャンピオンシップ

オクラホマ大 38、オクラホマ州立大 20

ベッドラム(Bedlam)ライバリー」として知られるこのマッチアップはただ単に宿敵同士の対決となっただけでなく、勝者がBig 12カンファレンスのタイトルを獲得するという非常に重要な試合となりました。雨の降る中行われたこの試合は前半は両者が譲らず17対17の同点で後半へ突入。しかし後半は打って変わってオクラホマ大オフェンスが眠りから覚めオクラホマ州立大を突き放し、111度目の対戦となったこのゲームを制しました。

オクラホマ大は前半ランオフェンスで40ヤードと押さえ込まれましたが、後半の最初のドライブだけで前半のトータルヤードを上回る76ランヤードを記録してTDを奪うと堰を切ったよう彼らのラン攻撃が炸裂。後半だけで301ヤードをランで稼ぐという荒技をやってのけました。前半にスターWRデイド・ウエストブルック(Dede Westbrook)が怪我で欠場したためランオフェンスに重みを置かざるを得なかったとはいえ、それをこなしてしまったオクラホマ大の底力を見たような気がしました。RBサマージャ・ペリン(Samaje Perine)は37回のキャリーで239ヤードを一人で獲得。

またQBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)も3TDを含む288パスヤードを記録しオクラホマ大オフェンスを後押し。ボブ・ストゥープス(Bob Stoops)監督に自身10度目となるカンファレンスタイトルをプレゼントしました。またカンファレンスレコード全勝で王者に輝くのは2004年以来のこと。カンファレンス覇者になったもののプレーオフ進出に関しては上位チームが順当に勝ったためオクラホマ大は残念ながら2年連続出場はなりませんでした。それでもシュガーボウルに選出されることになり、1勝2敗と嫌な立ち上がりだった今シーズンも9連勝の末「ニューイヤーボウル」に出場できるということでオクラホマ大にとっては大成功のシーズンとなったといえそうです。

その他の試合

ウエスタンミシガン大 29、オハイオ大 23(MACチャンピオンシップ)

ここまで全勝で勝ち進んできたウエスタンミシガン大はオハイオ大と所属するミッドアメリカンカンファレンス(MAC)のタイトルをかけて対戦。オハイオ大のディフェンスに苦戦しながらも何とか逃げ切り全勝でレギュラーシーズンを終了。1988年以来のカンファレンスタイトルをものにしました。そして「グループオブ5」のトップランカーとして「ニューイヤーボウル」の一つであるコットンボウル出場を決めました。

テンプル大 34、海軍士官学校 10(AACチャンピオンシップ)

テンプル大が全米19位の海軍士官学校を34対10で倒し、テンプル大が1967年以来2度目となるカンファレンスタイトルを獲得。また今季も昨年に続き2年連続二桁勝利となりこれはテンプル大フットボール部史上初の快挙です。これまで弱小とされてきたテンプル大をここまで成功させたマット・ルール(Matt Rhule)監督の株は急上昇中。オフシーズンに彼がメジャーチームに引き抜かれたとしても驚きはしないでしょう。海軍士官学校は勝てば「ニューイヤーボウル」のいずれかに出場も可能でしたが、それはこの敗戦をしてウエスタンミシガン大に譲ることになりました。彼らは今週末陸軍士官学校との伝統の一戦を控えます。

ウエスタンケンタッキー大 58、ルイジアナ工科大 44(カンファレンスUSAチャンピオンシップ)

カンファレンスUSAのタイトルはハイスコアゲームを制したウエスタンケンタッキー大が獲得。カンファレンス史上初となる2連覇を成し遂げました。両校合わせて1000ヤードを越えるオフェンスのぶつかり合いとなったこの試合。トータル102得点はFBSのカンファレンスタイトルゲームとしては史上最多のスコアとなりました。上にあげたテンプル大のルール監督同様、ウエスタンケンタッキー大のジェフ・ブローム(Jeff Brohm)もオフシーズンのヘッドコーチ市場で名前が挙がってくることになると思われます。

ウエストバージニア大 24、ベイラー大 21

全米14位のウエストバージニア大はベイラー大を24対21で倒し2007年以来の二桁勝利シーズンを確保。勝ち目がないとされていたベイラー大は前半途中まで14対3とリードしましたが、このリードを守りきれず惜しくも敗退。シーズンを6勝0敗でスタートさせるもそこから6連敗と急降下したベイラー大。今シーズン平均48失点と苦戦してきたベイラー大ディフェンスにしてみれば頑張った方でしたが一歩及ばびませんでした。

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