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懐かしの「NCAA Football」

懐かしの「NCAA Football」

このサイトでも何度か紹介していますが、筆者がカレッジフットボールにのめり込み出したのは1998年頃からでした。それまではアメフトなど全く興味もなく、むしろ日本でラグビーを見慣れていた私にとってはフォワードパスが許されるアメフトは非常に不自然に映ったものでした。しかしアメリカのとある大学アメフトチームに帯同するようになって徐々にその面白さを実感するようになり、やがてそのチームを飛び越えてカレッジフットボールの全ての虜になったのでした。

カレッジフットボールを身近で感じてファンになりその延長上で現在のサイトの前身となるサイト(詳しくはこちら)を立ち上げたのですが、やはりアメリカにいてフットボールファンとなればテレビゲームのアメフトゲームに手を出すのが自然の流れかと思います(違うか?!)。

EAスポーツ社の「NCAA Football」

当時カレッジフットボールのビデオゲームといえばEAスポーツ社の「NCAA Football」が主流でした。当時はまだプレステ1でしたのでビジュアルは今思い返してみれば非常にしょぼいものですが、それでも無我夢中でプレーしていたのを今でも覚えています。おそらく日本ではNFLを舞台とした「Madden NFL」が上陸しているのではないかと思いますが、この「NCAA Football」も日本のファンのみなさんによってプレーされたのでしょうか?

お決まりのフレーズ。聞くだけで心拍数が上がります!

プラットフォームがどんどん進化してプレステ2、プレステ3とどんどん質が良くなるとテレビゲームの質も恐ろしいほどに上昇していきました。ビジュアルはよりリアルに、またチームを育てることができる「ダイナスティーモード」が導入されるともうそれこそ中毒気味にプレーしたものです。あまりにも強くなりすぎてコンピューター相手では物足りなくなるのもよくある風景でした。

「NCAA Football 2000」筆者も大変お世話になりました。

そんなカレッジフットボールファンの神器とも言える「NCAA Football」ですが、このシリーズは2013年にリリースされた「NCAA Football 2014」を最後に製造されなくなりました。それはカレッジフットボール選手の肖像権の問題と、チームやカンファレンスが商標ライセンスをEAスポーツ社と再契約しなかったことでその後のゲームの製造計画は頓挫。そして未だに「NCAA Football」は世の中の日の目を見ていません。ファンにとっては非常に残念なことです。

このフランチャイズの最後の作品となった「NCAA Football 2014」は昨年の時点でまだEAスポーツ社のサポートを受けており、プラットフォームはプレステ3ながらまだまだ遊べるゲームとなっているようです。もし中古屋さんやオークションサイトでまだみつけることができるようならば手に入れても損はないのではないでしょうか。それくらいよくできているゲームだと個人的には思います。

この動画を見ただけで今すぐにでもプレーしたくなる「NCAA 2014」。

今では仕事や家族のことでテレビゲームなどする時間はありませんが、やはりファンとしてはこの「NCAA Football」シリーズが復活して欲しいと思わずにはいられません。特に実際のカレッジフットボール界で3シーズン前から導入されたカレッジフットボールプレーオフ(CFP)は「NCAA Football 2014」にはないシステムなので、もしCFPを取り入れた「NCAA Football 2018」がリリースされたらどれくらいファンの心を鷲掴みにするか・・・。

前述の「Madden NFL」は現在もリリースされ続けており、プラットフォームもプレステ4に移行してビジュアルは下のビデオを見ていただければわかる通りかなりリアルです。この点は日本のゲームと比べるとどれくらいの差があるのか少し気になるところ。ビジュアルのテイストの好みには個人差があるでしょうが、日本のゲームのクオリティの高さには目を見張るものがありますものね。

もしこの「Madden 2018」級のビジュアルが「NCAA Football」で再現されたら・・・と考えるとファンとしては歯がゆいばかりなのです。


訴訟・商標ライセンス問題

「NCAA Football」シリーズでは選手に名前こそつけられてはいないものの、顔つきや選手の能力などは前年度に実際に活躍した選手たちを模して設定されており、このことで数名の選手が肖像権の侵害などで民事訴訟を起こし、その結果総額6000万ドル(約60億円)が当時の現役選手並びに過去の選手たちに支払われることになりました。その多くは1000ドル(約10万円)を手に入れることができたそうですが、多い方で7200ドル(約75万円)にまで金額は上がったと言います。

そして前述の通りNCAA並びに多くのカンファレンスが商標ライセンスを更新しなかったため、これらの記述がゲーム内でできなくなりました。これはNCAA Footballの根底を覆すようなもので、この壁を超えられない限りゲームの復活は厳しいと言われています。ただ各チームとのライセンス契約は個々に委ねられており、この点をクリアするのはさほど難しくはないという話もあります。

復活は?

どちらにしても多くのカレッジフットボールファンを燃えさせた「NCAA Football」シーリズが帰ってくる日はあるかどうかもわかりませんが、それを心待ちにしている人物はカレッジフットボール界にも多くいます。

例えば2009年にアラバマ大が全米制覇を成し遂げた時のQBで現在はTVアナリストを務めているグレッグ・マキロイ(Greg McElroy)氏は和解金などいらないからゲームを復活させて欲しいと明言していますし、米スポーツ専門局ESPNのカレッジフットボールアナリスト・コメンテーターであるカーク・ハーブストリート(Kirk Herbstreit)氏も「全国にいるカレッジフットボールプレーヤーが欲しいのは和解金などではありません。テレビゲームをただで配れはそれで話は収まることなんです。彼らの中には誰一人として『自分に似た選手がテレビゲームで使用されているのが気にくわない!』などと思っているはずがありません。逆に自分に似た選手がテレビゲームで採用されることを喜ぶことでしょう。」とし、訴えを起こした元選手を名指しで「彼が我々の楽しみを台無しにした」とまで言っていました。

訴訟を取り扱った裁判所はEAスポーツ社が将来的にカレッジフットボールゲームを製造しても構わないという決断を下しましたが、他の団体とのライセンス問題が解決しなければ実際にゲームが復活することは難しいでしょう。全ての人がこのゲームに大きな需要があることはわかっていますから、将来的にゲームが復活する可能性はあるという声も聞かれますが、一方でそれは難しいんじゃないのか・・・と思ってしまう自分もいたりします。

あの懐かしのゲームが再び世の中に帰ってくることを、あまり期待しないで待ちたいと思います。

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