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スパリアー氏が母校に「凱旋」

スパリアー氏が母校に「凱旋」

スティーブ・スパリアー(Steve Spurrier)元フロリダ大ヘッドコーチが母校に帰ってきます。

サウスカロライナ大のヘッドコーチだった昨季、シーズン途中に突如として辞任・引退を表明して一線を退いたスパリアー氏でしたが、この度フロリダ大の「特命大使(アンバサダー)」および「コンサルタント」に就任することが発表されました。

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母校・フロリダ大に凱旋するスティーブ・スパリアー氏

「今日はフロリダ大ファンにとって最良の日となります。なぜならコーチスパリアーを我々のホームに呼び戻すことが出来たからです。コーチスパリアーは選手時代から数えて約50年間の間、母校のフロリダ大を代表する活躍をしてこられました。ですから彼のこれまでのキャリアを考えればゲインズビル(フロリダ大の所在地)に戻ってくる事は至極自然な事です。コーチスパリアーにとってもフロリダ大ゲーターズの一員であることは大変意味のある事だと思いますが、それと同じくらい我々にとってもコーチスパリアーをゲインズビル迎え入れることに大きな意味があるのです。」とは体育局長(AD)のジェレミー・フォーリー氏。

選手時代QBとして活躍したスパリアー氏は1966年にハイズマントロフィーを受賞。1990年代に入ると今度は母校を監督として率い、通算122勝27敗1分けという素晴らしい成績を残しました。現在でもこの122勝というのはフロリダ大の最多記録として残されています。1996年にはナショナルチャピオンにも輝き、フロリダ大にスパリアー氏ありというところを全米中に見せつけてくれました。

現フロリダ大ヘッドコーチ、ジム・マクエルウェイン(Jim McElwain)監督は「おそらく今後頻繁にコーチスパリアーに話を聞いてもらうことになるでしょう。それが今から楽しみです。コーチ(スパリアー)はこの場所に帰するべきして帰ってくるわけで、それを実現させたジェレミー(フォリー)に感謝します。」と興奮気味に話していました。

選手としては3シーズン先発QBとして活躍したスパリアー氏は卒業後9年間NFLでプレー。プロ引退後はコーチングに転向し、フロリダ大、ジョージア工科大デューク大のアシスタントコーチを歴任。そして1983年に自身初となるヘッドコーチの任をUSFL(プロリーグ)のタンパベイバンディッツで拝命します。4年後にプロからカレッジフットボール界へ復帰しデューク大のヘッドコーチに就任するとその手腕を買われ晴れ母校フロリダ大の監督に抜擢されるのです。

フロリダ大では就任直後からチームを上昇気流に乗せ毎年ナショナルチャンピオンを狙えるまでに成長。私がカレッジフットボールにハマりだした90年代後半はSECはフロリダ大の独壇場でした。QB出身コーチということで彼のオフェンスはパスを重視した俗に言う「ファンアンドガン(Fun ‘N Gun)」オフェンスと呼ばれ、当時ランオフェンスが主流だったカレッジフットボール界に旋風を巻き起こしたのでした。

しかしながら突如として2002年にフロリダ大を去りNFLワシントンレッドスキンズのヘッドコーチに就任。プロレベルでの挑戦は残念ながら上手くいかず2年でチームを去ることになります。そして1年間の休養の後、フロリダ大と同じ地区に所属するサウスカロライナ大のヘッドコーチとして白羽の矢が立ちます。

レジェンダリーコーチ、ルー・ホルツ(Lou Holtz)の後を継いだスパリアー氏は10年間すべて勝ち越しという安定した成績を残しましたが、昨シーズン開幕後2勝4敗と苦戦しているところでその責任をとって辞任するというショッキングな形でチームを去りました。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

今回再びゲインズビルに帰郷するスパリアー氏は下のような声明を出しました。

「私の妻ジェリーとは50年前このキャンパスで出会ったこともあり、彼女共々今回母校に帰ってこれることを大変嬉しく思っています。このような機会を作ってくれたADのジェレミー・フォリー氏、ジム・マクエルウェイン監督、その他のサポーターたちに大変感謝しています。また2005年から10年間私にチームを率いることを許してくれたサウスカロライナ大にも感謝の意を表します。私が在籍中数多くのチーム新記録を樹立できたのも選手、コーチ、ファンのおかげですから、特に彼らには感謝しています。」

「私がサウスカロライナ大にいた頃、我々と対戦するゲーム以外のフロリダ大の試合はすべて応援していました。今後は同じようにフロリダ大戦以外のサウスカロライナ大の試合を応援し続けます。」

「これからフロリダ大をアメリカで引き続きナンバーワンの大学チームとなるよう私なりにアシストしていくつもりです。昨年マクエルウェイン監督及びコーチ陣が率いたチームは素晴らしかった。今後フロリダ大ゲーターズがSEC並びに全米で頂点へ上り詰めるのを傍で見れることが本当に楽しみです。」

今年で71歳になるスパリアー氏がフロリダ大に帰ってくる下地はすでに敷かれていました。今年6月にはホームスタジアムのフィールドの名前が「フロリダフィールド」から「スティーブ・スパリアー・フロリダフィールド」に改名されました。スパリアー氏を歓迎する雰囲気はすでに出来上がっていたんですね。

スパリアー氏がフロリダ大の監督時代、ハイパワーオフェンス率いるチームのゲームを見るのは本当に楽しかったですが、同じようにサイドラインでの彼の立ち振る舞いを見るのも楽しみの一つでした。サンバイザー姿のスパリアー氏を拝めるかどうかはわかりませんが、スパリアー氏はフロリダ大を去った後もファンに親しまれていたことを考えればコーチ業から引退した彼が母校に帰ってくることは非常にナチュラルなことと考えられますね。

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