第8週目の見どころ

今シーズンもいよいよ8週目に突入という事で少しずつ終盤へ向けてどんな結末を迎えるのか見え始めてきました。もちろんまだまだ厳しい戦いが続くチームが沢山居ますので、彼らの結果次第ではどんな状況も起き得ます。そんな中おそらく満場一致でアラバマ大が全米トップということは異議ないでしょう。彼らに続くチーム(オハイオ州立大ミシガン大クレムソン大ワシントン大テキサスA&M大)は誰が2位であってもおかしくない位混戦模様で第2集団を形成しています。

そんな感じで8週目の週末を迎えますが、今週の目玉ゲームは上に挙げたアラバマ大にテキサスA&M大が挑む試合です。

テキサスA&M大(6位) vs アラバマ大(1位)

2012年テキサスA&M大は後にハイズマントロフィーを受賞することになるQBジョニー・マンゼル(Johnny Manziel)を擁し当時全米1位だったアラバマ大を彼らのホームで破ると言う大金星を挙げました。今週テキサスA&M大は4年前と同じようにアラバマ大に乗り込んでくるわけですが、この時の再現をしたいのであればQBトレバー・ナイト(Trevor Knight)の活躍が必須です。現在現役QBでアラバマ大を倒したことがある選手はミシシッピ大チャド・ケリー(Chad Kelly)と何を隠そうこのトレバー・ナイトのみ。この経験はこの試合のどこかのシーンで活かされることになると思います。

ただアラバマ大を倒したと言ってもナイトが当時所属していたのはテキサスA&M大ではなくオクラホマ大でした。テキサスA&M大に転校する以前に所属していたオクラホマ大は2014年にシュガーボウルでアラバマ大と対決。この時のアラバマ大は全米1位のチームとして驀進していましたが、忌まわしきアーバン大戦での「キックシックス」のおかげでBCSタイトルゲーム出場を逃し、シュガーボウルに出場するもモチベーションはかなり下がった状態ではありました。この試合でナイトは44回中32回のパスを成功させ、4TDを含む348パスヤードを記録しアラバマ大に大勝。もし今週末再びアラバマ大を倒したいのであれば、ナイトはこのシュガーボウルで見せたようなパフォーマンスが望まれます。

テキサスA&M大のランオフェンスは1試合平均274.3ヤードで全米7番目の記録。ここまで6試合全てにおいて200ヤード以上のランヤードを獲得しています。数字の上ではテキサスA&M大の地上戦力は全米トップレベルですが、対するアラバマ大のランディフェンスはと言うと、1試合平均相手に奪われたヤード数は63.9ヤード。これは全米トップの数字です。アラバマ大が対戦してきたチームで唯一彼らから100ヤード以上のランを奪ったのはミシシッピ大。それでも許したヤードは101ヤードということで彼らのランディフェンスは天下一品な訳です。

テキサスA&M大のRBトレイヴォーン・ウィリアムス(Trayveon Williams)は今季704ヤードを足で稼ぎ、SEC内では4位の数字を誇りますが、QBのナイトも502ランヤードでSECで10位という機動力に溢れた選手。このワンツーパンチはアラバマ大ディフェンスも要注意です。アラバマ大ディフェンスは機動力系QBに弱い一面を持っており、この面でもナイトの活躍が期待される訳です。

テキサスA&M大の弱点の一つとして自身のターンオーバーが挙げられます。今季彼らは合計11つのターンオーバーを犯していますが、対するアラバマ大は実に14つものターンオーバーを相手から誘い出しています。しかもその14つのうち8つがTDに繋がっているという事で、ただでさえアラバマ大有利とされているこの試合でテキサスA&M大は自身のミスで失速するという事態だけは避けたいところ。

テキサスA&M大のランオフェンスがトップレベルだという事は先程述べましたが、アラバマ大のランオフェンスもこれまたトップレベルです。最近2試合(アーカンソー大戦、テネシー大戦)で稼いだランヤードはなんと702ヤード。さらにその内の438ヤードは先週のテネシー大戦だけで稼いだ数字です。2008年以来アラバマ大が140ヤード以上走った試合での勝敗は86勝4敗と圧倒的です。一方テキサスA&M大のランディフェンスは平均159.3で全米68位。アラバマ大が勝ちたいならランゲームで流れを作る事から考えるでしょう。

そのアラバマ大ランオフェンスにはダミアン・ハリス(Damien Harris)を筆頭にジョシュア・ジェイコブス(Joshua Jacobs)、ボ・スカーブロー(Bo Scarbrough)、B.J. エモンズ(B.J. Emmons)といった分厚いRB陣が幅を利かせていますが、彼らに輪をかけてランオフェンスを強固にしているのが1年生QBのジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)です。肩で1385ヤード稼いでいるのに加え足でも428ヤード稼いでいます。これはチームでハリスに次ぎ2番目の数字です。トータルオフェンスで平均259ヤードを一人で叩き出しているハリスはルーキーながら既にベテランのようなプレーをし続けています。ただ言ってもハリスはまだ1年生であり、隙や荒さも見られます。ブリッツ好きなテキサスA&M大のディフェンシブコーディネーター、ジョン・チャヴィス(John Chavis)氏は果敢にハリスにプレッシャーを掛け続けミスを誘う事でしょう。が、オフェンスの奇才、アラバマ大オフェンシブコーディネーターのレーン・キフィン(Lane Kiffin)もそれをさらに利用したプレーを考えてくるでしょうから、この辺りの駆け引きも見物です。

アラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督は先週のテネシー大戦での勝利を「完璧な勝利ゲーム」と珍しく手放しで選手達を讃えました。ただこれまでどんなに大勝してきても選手達の粗を探して厳しく当たってきたセイバン監督がこの様にチームの出来を誉め称えると、ハングリー精神が薄くなり思わぬ敗退を喫するなんてことも大いにあり得ます。現在全米で最長記録となる19連勝中のアラバマ大は今季これまで得失点合計180得点に46失点という圧倒的強さでテキサスA&M大を迎える訳ですが、アラバマ大はこれまでの勝利におごらず、ハングリー精神を忘れずにいられるかが勝利の鍵となるのかもしれません。またテキサスA&M大が勝つには彼らの最高のパフォーマンスをこの日に照準を合わせて披露できるかにかかっています。

アーカンソー大(17位)vs アーバン大(21位)

アラバマ大とテキサスA&M大のマッチアップはプレーオフへの青写真として非常に重要な試合ですが、同時にSEC西地区チーム同士の試合としても目が離せない試合でもあります。実は今週末には西地区チーム同士のマッチアップがもう2試合組まれています。そのうちの一つがこのアーカンソー大とアーバン大の一戦です。

どちらも2敗しているチームですが、トップ25圏内に過去数週間止まり続けているアーカンソー大と先週ようやくランクインしてきた勢いのあるアーバン大。一体どちらの方が勝っているでしょうか?おそらくその答えは「どちらも強い」ということになるかと思います(ずるいかな?笑)。アーカンソー大は2週間前にアラバマ大に敗れましたが、先週強豪ミシシッピ大に競り勝ち未だチーム内の士気は高いと思われます。一方のアーバン大はここ最近3連勝とシーズン初期のスロースタートを挽回してきています。勢いのベクトルは微妙に異なるとはいえどちらも本物の力を擁しているのです。

アーカンソー大の強みはローレイ・ウィリアムス(Rawleigh Williams)率いるランアタックです。強力なオフェンシブラインをバックボーンにウィリアムスは試合ごとにヤード数を重ね、先週のミシシッピ大戦では180ヤードを足で稼ぐなどし大車輪の活躍。彼の存在はアーバン大ディフェンスの脅威となるでしょう。またQBオースティン・アレンは今季全試合を通じて安定したプレーを披露してきました。特にアラバマ大戦では負けはしたもののアラバマ大の超強力ディフェンス相手に3つのTDパスを決めたのはあっぱれ。

もしこの試合が点取り合戦の様相を見せるようならば、アーバン大QBショーン・ホワイト(Sean White)のパーフェクトなパフォーマンスがなければ彼らがアーカンソー大についていけるか分かりません。彼らのホームファンをバックにアーカンソー大にひと泡吹かせることができるでしょうか?

ミシシッピ大(23位)vs ルイジアナ州立大(25位)

3つ目のSEC西地区内対決となるのがこの試合です。レス・マイルズ(Les Miles)監督を解雇して以来2連勝中のルイジアナ州立大は先週ミズーリ大に45対10で大勝しついにランキングに返り咲きました。マイルズ監督解雇という荒治療が功を奏しているわけですが、そんな中チームの主力選手であるレナード・フォーネット(Leonard Fournette)は足首の怪我で3週間お休みを続けています。しかしようやくその傷も癒え、今週末のミシシッピ大戦に復帰してくる模様です。

両チーム共に開幕前の高い期待に応えられないシーズンを送ってきています。ルイジアナ州立大はマイルズ監督が解雇されるまでとにかくオフェンスにパンチ力がなく、そのせいで彼が解雇されたというわけですが、ミシシッピ大はというと未だにチーム力は上位チームと十分渡り合えるものを持っていますが、フロリダ州立大アラバマ大という強豪に敗れ、さらに先週アーカンソー大にも僅差で敗退を喫し3敗となりました。

ミシシッピ大QBチャド・ケリー(Chad Kelly)は未だ全米トップレベルのQBとして健在。ただ肝心なシーンでインターセプションなどのミスを犯すという癖があり、ルイジアナ州立大のフロントセブンのプッシャーに耐えられるかが心配です。

ルイジアナ州立大のホームゲームであり、またランキングに復活してきたということで、エド・オルジェロン(Ed Orgeron)臨時監督の下生まれ変わったチームにファンたちのボルテージは上がることでしょう。そこにきてフォーネットが復帰するとなればルイジアナ州立大の勢いをミシシッピ大が止められるか定かではありません。が、フォーネットの調子がイマイチであればミシシッピ大にもまだチャンスがあるかもしれません。

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