第11週目の見どころ

サザンカリフォルニア大(20位)vs ワシントン大(4位)

スタンフォード大オレゴン大といったPac-12カンファレンスの常勝チームらが苦戦する中、このカンファレンスを牽引しているのは他ならぬワシントン大です。今季3シーズン目となるクリス・ピーターセン(Chris Petersen)監督の下、石の上にも三年とばかりに今年メキメキと頭角を現し、最新のCFPランキングでは4位にランクされました。今季の戦い振りを見ても相手チームをこれでもかと叩きのめすスタイルで開幕以来9連勝。1試合平均得点数48.3点はルイビル大(50.2点)に次いで全米2番目の数字です。

彼らが唯一苦戦したのはユタ大とのアウェーゲーム。スペシャルチームが勝敗を分けた試合でしたが、今週末サザンカリフォルニア大がワシントン大から大金星を奪うとすれば、そのヒントはこのユタ大戦に隠されているかもしれません。

ワシントン大の今季の快進撃の理由の一つにはQBジェイク・ブラウニング(Jake Browning)の急成長が挙げられます。ハイズマントロフィー候補にも挙げられるブラウニングはこれまで67パーセントのパス成功率で34TDを含む2273パスヤードを記録していますが、特筆すべきは彼はこれまでたったの3つしかパスをインターセプトされていないという事です。

そんな絶好調のブラウニングですが、前述のユタ大戦では相手ディフェンスがブラウニングに執拗なまでにプレッシャーを掛け続け彼のミスを誘いました。ただQBにプレッシャーをかける、とはいってもどのチームのディフェンスもそれを一番に考えプレーしている事ですからそれ自体は特別なことではない訳ですが、実際にQBにまで手が届くにはオフェンシブラインの壁を乗り越えなければならない訳です。それは言うほど簡単な事ではありません。しかしここ最近のサザンカリフォルニア大の試合を見てみると彼らのディフェンスにはそれを為すだけの力が備わっていると言えそうです。

今季から指揮を執るクレイ・ヘルトン(Clay Helton)監督の下サザンカリフォルニア大は初戦でアラバマ大にボロ負けし、一気にランク外へ転げ落ちました。しかしQBを現在のサム・ダーノルド(Sam Darnold)にすげ替えてからチームの状況は一変。まだまだ荒削りではありますが、ダーノルドはこれまで67.9パーセントのパス成功率に20TDに4INTとブラウニングに対峙出来るだけの数字は持ち合わせています。ダーノルドの活躍で息を吹き返したサザンカリフォルニア大は守備陣も彼の勢いに乗っかるように調子を上げ、ダーノルドが先発QBとなって以来ディフェンスは1試合平均19失点と安定した力を発揮しています。

ここ最近の勢いだけ見ればサザンカリフォルニア大にも勝機が無い訳ではないと思いますが、一方でワシントン大は攻守に隙の無いチームです。そして「勢い」を比べてみたとしても今季のワシントン大の快進撃の勢いは今のところ(ユタ大以外は)とめることが出来ずにいます。第4Qまで点差を最小に押さえることが出来ればサザンカリフォルニア大にもチャンスがあるでしょう。しかしワシントン大に試合早々点を与えてしまうような展開になってしまえばおそらくサザンカリフォルニア大にはそれについていくだけの脚力は備わっていないため、一方的な展開になる可能性もあります。

ミシシッピ州立大 vs アラバマ大(1位)

ミシシッピ州立大は先週当時全米4位のテキサスA&M大を35対28で破る大金星を挙げ、テキサスA&M大のプレーオフ進出という大きな希望を打ち砕きました。今季は負けが先行する厳しいシーズンを強いられているミシシッピ州立大にとって言わずもがな今年一番の勝利ゲームとなったのですが、果たして全米1位のアラバマ大に対しても同じようなアップセットを見せることが出来るでしょうか?

先週ルイジアナ州立大と対戦したアラバマ大は激しいディフェンスゲームを10対0で制し、今のところ文句無く全米最強の名を欲しいままにしています。テキサスA&M大が歯が立たなかったアラバマ大をミシシッピ州立大があわよくば・・・と考える事も出来なくもありませんが、正直言ってそれは現実的ではありません。

昨年の同一カードではアラバマ大がミシシッピ州立大を圧倒。クリムソンタイドの強固なディフェンスがミシシッピ州立大オフェンスにたったの6点しか与えず、全く勝負にはなりませんでした。今年のこれまでのアラバマ大の戦いぶりを見れば今年も同じような展開になるのではないかと想像するに難くありません。今季平均30失点と緩いミシシッピ州立大ディフェンスにQBジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)、RBダミアン・ハリス(Damien Harris)、RBボー・スカーボロー(Bo Scarborough)という歴戦の選手達が襲いかかります。おそらく今年もワンサイドゲームとなってしまうのではないでしょうか。

ベイラー大 vs オクラホマ大(11位)

ほんの数週間前まで無敗でトップテン入りを果たしていたベイラー大。Big 12カンファレンス優勝に最も近いチームと思われていましたが、6連勝の後2連敗。気がつけばナショナルタイトル争いをしていたチームがカンファレンスレースでオクラホマ大に2ゲーム差をつけられてしまうという状況まで急降下してしまいました。テキサス大、テキサスクリスチャン大戦での2連敗の様子を見れば今週末のオクラホマ大でも白星を挙げられず3連敗となったとしても何ら驚きはしません。

一方オクラホマ大はシーズン序盤に2敗したものの以降は勢いを取り戻し現在11位まで復活してきました。QBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)は最近4試合だけで1455パスヤード、19TD、そしてたったの2INTという素晴らしいパフォーマンスを見せてくれています。彼があまり話題に出てこないのはおそらくルイビル大のラマー・ジャクソン(Lamar Jackson)のプレーが凄すぎるからなんだと思います。

ベイラー大QBセス・ラッセル(Seth Russell)は6連勝期間中こそ前評判通りの働きを見せていましたが、2つの敗戦試合ではパスTDは合わせて3つのみ、そしてパスインターセプションを2つ犯すなど急ブレーキがかかってしまいました。

ラッセルのポテンシャルの高さはすでに昨シーズンから証明済みですから、このオクラホマ大戦では立ち直ってくる可能性も大いにあります。ただベイラー大ディフェンス陣は6連勝中も脆弱性を露呈してきましたので、オクラホマ大オフェンスはメイフィールドを軸に得点を重ねてくる事でしょう。ベイラー大にとって3連敗は是非避けたいところですが、果たしてどうなるでしょうか?

ペンシルバニア州立大(10位)vs インディアナ大

11位週目において誰も想像すらしていなかったのはペンシルバニア州立大(ペンステート)の躍進でしょう。ペンステートと言えばサンダスキー事件の余波で何もいい事がありませんでしたが、個々へ来てチームはトップ10入りを果たし、Big Tenカンファレンスではミシガン大に次いで勢いがあるチームであると言えると思います。特に当時全米2位だったオハイオ州立大から大金星を奪うと何かが吹っ切れたようにチームは勝ち星を重ねてゆき現在5連勝中。残りの試合を考えれば(インディアナ大、ミネソタ大、ノースウエスタン大)彼らの二桁勝利シーズン(10勝2敗)も決して夢ではありません。

対するインディアナ大は数字の上でこそ冴えませんがかつてのような弱小チームだと思っていたら痛い目に遭いかねません。負けはしたもののオハイオ州立大とネブラスカ大を最後まで苦しめたという事実があります。ペンステートが勢いに乗っているからと言ってインディアナ大をなめてかかってはいけません。が、油断さえしなければペンステートが負ける事は無いでしょう。仮に残りの3試合を全勝して10勝2敗でレギュラーシーズンを終えることが出来れば7年振りの10勝シーズンとなり、来季以降の素晴らしい足がかりとなる事でしょう。

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