今季のボウルシーズンもナショナルチャンピオンシップを残すだけとなりました。

今年は実に40試合ものボウルゲームがスケジュールに組まれ、良いゲームもそうでないゲームもありましたが、今年の全日程もあと1週間で終わろうとしています。ここでここまでのゲームを通して感じた事を5つばかり挙げてみようと思います。

1. オハイオ州立大はやはりBig Tenで最強だった

Big Tenカンファレンスからはミシガン州立大がアイオワ大をカンファレンス優勝決定戦で僅差で敗りBig Ten王者としてプレーオフ進出を果たしました。しかしそのミシガン州立大は準決勝戦でアラバマ大に完膚なきまでにのされしまいました(38対0)。またミシガン州立大に敗れたアイオワ大もロースボウルでスタンフォード大に完敗(45対0)。

一方ミシガン州立大との一騎打ちに敗れたためカンファレンス優勝決定戦にすら進めなかったオハイオ州立大はフィエスタボウルでノートルダム大相手に44対28と完勝。もちろんミシガン州立大がオハイオ州立大に勝ち、残りの試合も勝ち抜いたため、正当なプロセスを経てプレーオフ進出を決めた訳ですが、だれがどう見てもこのボウルシーズンではオハイオ州立大が明らかにBig Tenチャンプたる強さを見せつけてくれました。もしオハイオ州立大がプレーオフ進出に進出していたらまた違った展開になっていたかもしれません。

2. フロリダ大はまだ発展途上チーム

1年目でフロリダ大をSEC東地区覇者に育て上げたジム・マクエルウェイン監督の手腕は当然評価されるべきものです。前任のウィル・ムスチャンプ氏(現サウスカロライナ大監督)が大幅にチームのレベルを下げた事を考えれば、マクエルウェイン氏を次期監督に任命したフロリダ大の決断は正しかったと言えます。しかし、来年度シーズンが今年よりもさらに良くなるかと言えば、そう簡単にいきそうにありません。

今のところリクルーティングは上々のようですが、次期QBポジションが非常に不透明です。薬物検査に引っかかって出場停止処分を食らったウィル・グリアーはフロリダ大から転向することになり、またシーズン後半に先発を任されたトレオン・ハリスの出来もいまいち。また快進撃を支えた強力なディフェンス陣からも4年生になるのを待たずにNFLドラフト入りを表明した選手も数名います。来期もさらにチームが上向きになるには沢山の問題が山積みです。

3. クレムソン大は強豪チームの仲間入り

今季唯一の無敗チームとしてプレーオフに進出し、準決勝戦ではオクラホマ大に快勝したクレムソン大。数年まではポテンシャルを持っていても大一番に勝てなかったりとなかなか全米トップレベルに常にとどまることが出来ませんでした。歴史的に見てもクレムソン大は他の強豪チーム(アラバマ大、オハイオ州立大、サザンカリフォルニア大など)と比べると見劣りするのは否めませんでしたが、ここ10年間で見れば彼らは十分に上に挙げたような強豪チームの仲間入りを果たしたと言っていいと思います。

長い間かけて作り上げて来たリクルーティングのネットワークに加え、ヘッドコーチ、ダボ・スウィニー監督が大事にする「チーム愛・絆」から生まれる、全体の結束力をしてクレムソン大はどのチームとも渡り合えるほどの力を付けて来たのです。そのサクセスが以前ではリクルート出来なかったような、有能選手を引き寄せることに繋がり、よいサイクルを織りなしています。

今季もノートルダム大、フロリダ州立大、ノースカロライナ大と強力チームをなぎ倒し無敗を守ってきましたが、いかんせん彼らが所属するACCのレベルが他のパワー5カンファレンスよりも低いため、実際どれだけクレムソン大が全米のトップレベルチームとやりあえるのか疑問符が付き回っていたのも確かです。

しかしそれも先週のオクラホマ大での勝利で完全に払拭されました。そして彼らはいよいよ1981年以来のナショナルタイトルをかけて強豪アラバマ大と対決する訳ですが、仮にここでアラバマ大に敗れたとしても、クレムソン大が今後もナショナルレベルで強さを見せつけてくれる事は間違いないでしょう。

4. オクラホマ州立大は最後息切れに

オクラホマ州立大は一時は10勝無敗でプレーオフ進出も夢ではないと思われていました。しかしその後3連敗を喫したところを見るとオクラホマ州立大は完全にそれまで積み重ねて来た勢いを無くしてしまったようでした。

11戦目のベイラー大戦での敗戦は接戦ではあったものの、相手QBは3番手の選手でしたし、最終戦のオクラホマ大戦は大敗(58対28)。そして先日行われたシュガーボウルではミシシッピ大にこれまた大敗(48対28)。

考えてみればオクラホマ州立大が今季ランクチームから挙げた勝利は僅か1勝(対テキサスクリスチャン大戦)。彼らの所属するBig 12カンファレンスはディフェンスよりもオフェンスを重視する傾向があるのは確かですが、それでもオクラホマ州立大の守備力は穴が多く、それが大一番で大敗する原因となってしまったようです。

5. 結局SECが王者の貫禄を見せる

2006年から2012年まで7年連続でナショナルチャンピオンを輩出して来たサウスイースタンカンファレンス(SEC)ですが、2013年はフロリダ州立大に、昨年はオハイオ州立大にその席を譲るなど以前ほどの絶対的貫禄が無くなったという声をよく聞きました。

しかしこのボウルシーズンを見てみると、ボウルゲームに出場した10チームで勝敗は8勝2敗とどのカンファレンスよりも勝利チームが多いという結果になりました。そしてカンファレンスチャンプであるアラバマ大は全米制覇をかけてタイトルゲームに臨むことになっています。依然としてSECはパワー5内でも貫禄を見せつけてくれました。