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NCAA新記録となる、スプリングゲーム観客動員数10万人以上を集めたオハイオ州立大の紅白戦

全米中各地で行われていた春季トレーニングもほぼ終息を見せ、いよいよカレッジフットボールも夏のプレシーズンキャンプまで平穏な時間を過ごすことになります。

 

春季トレーニングでは大抵どこでも締めとして紅白戦である「スクリメージ」を行います。スプリングゲームとかスプリングボウル、なんて言われ方もしますね。これは1軍オフェンス+2軍ディフェンス対2軍オフェンス+1軍ディフェンスに分かれて行われる模擬戦のようなものです。

スプリングゲームは大体どこでも一般に公開されるのですが、シーズンが終了してから約3ヶ月、フットボールに飢えているファン達にとってはまたとないイベントな訳です。来るシーズンに向けてチームはどのように仕上がっているのか?4年生らが抜けた後どんな若手達がその穴を埋めるのか?そして何より紅白戦とはいえフットボールの試合を見れると言う喜びからスプリングゲームはファンにとっては大事なイベントだったりするのです。

しかしそのトラディションもその様相を変えつつあります。春季トレーニングの集大成ともいえるこのスクリメージは結局のところ「練習」の延長線上でしかなかったのですが、メディアの春季トレーニングに対する取材が激化し、それに伴いこのスクリメージは当初の春季トレーニングの締めという捉え方からより大きなイベントという取り扱い方をされるようになりました。

前述の通り基本的に一般に公開されるこのスプリングゲームですが、以前はスタジアムに足を運ぶのは一部の熱狂的なファンと学生、そして選手達の親族ぐらいなもので、スタジアムには観客はまばらといのが普通にある光景でした。もちろん練習の一環であるので入場料は無料です。

それがやがて商業化され、スタジアムの周りにはお土産ショップが軒を並べ、コンサートが開かれたり、移動遊園地が設置されたり、大規模なテールゲート(試合前に駐車場などでバーベキューなどすること)があちらこちらで見られたり・・・。しまいには入場料まで取るところまで出る始末。これらはシーズン中の試合であればまだ理解出来るものの、スプリングゲーム時に見られるような風景では決してありませんでした。

気軽にスタジアムに足を運び、のんびりとお気に入りのチームの「練習風景」を眺める・・・そんな風物詩だったスプリングボウルは過去の産物となってしまったのでした。

そういった「古き良き時代」を少しでも知る者としては、この春季トレーニングの過度な報道やスプリングゲームの巨大化は見ていて何ともしっくり来ないのです。「たかが春季トレーニングだろ?」と思わずに入られません。