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オクラホマ大の元監督でレジェンダリーコーチでもあるバリー・スウィッツアー(Barry Switzer)氏は同チームで数々の勝利シーズンを挙げました。1973年から1988年までの間、総勝利数157勝、12つのカンファレンスタイトル、そしてナショナルチャンピオンには3度も輝くなど70年代、80年代のオクラホマ大を支えた名将です。

 

そんなスウィッツアー氏ですが、問題が無かった訳でもありません。1989年には所属選手の数々のスキャンダル(最もクローズアップされたのはチャールズ・トンプソンがコカイン所持で逮捕されたこと)によってNCAAから制裁を食らい、結果スウィッツアー氏はオクラホマ大を去ることになりました。

そして先日スウィッツアー氏は過去を回想したインタビューの中で当時の「裏話」を披露してくれました。当時選手が起こした小さないざこざは公衆の面前にさらされる前にもみ消していたことを暴露したのです。

「当時選手が問題を起こして警察の世話になることがあれば、警察署から私のところに電話があり、『おたくの選手が飲酒して喧嘩ざたを起こし拘置所に入れられていますよ』と知らせが来ることになっていました。そんなときはアシスタントコーチを送ってその選手を拘置所から引きずり出してきたものです。」とスウィッツアー氏は地元警察と蜜月な関係があったことを認めました。

「警察の連中(シェリフ)と我々は友達のような関係だった。彼らは問題を起こした選手達をメディアの前に晒したくはなかったのです。我々チームの人間がこういった類いの問題に時間を割きたくないということを理解してくれていたからです。」とスウィッツアー氏は説明しました。

そうして問題を起こした選手達は新聞などに載ることはありませんでしたが、そのかわりスウィッツアー氏のペナルティーが待っていました。例えば朝5時にスタジアムのスタンドをずっと走らせるとか。

スウィッツアー氏は当時を振り返り、前述のようなことはどのチームでも行われていたことだろうと話しています。

「30年前はチーム内の問題は今とはまったく違った方法で解決されていたものです。しかし現在はそうはいきません。選手がスピード違反で捕まってしまったとしたら、瞬く間にそれは全米中のニュースになってしまう。今あるテクノロジーを持ってすれば、ちょっとした間違いを犯したとしてもどこにも逃げ場などないのです。」

名のあるチームが地元で甘い蜜を吸うのはいつの時代も一緒ですが、良く言えば選手を守ってチーム内でその選手の規律をただしていたとも言えますし、別の見方をすればチームを守る為に個人の問題を隠蔽していたとも取れます。30年も前の話なので時効と言えば時効ですが、今もし同じことが起きたとしたら(多分どこかで起きているとは思いますが)隠すことなど出来ないでしょうし、バレた時は一大問題となることでしょうね。

いずれにしても時代を感じるエピソードではあります。

【参考】Sports Illustrated