エクストラポイント〜第4週目〜

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Protest Continues…

このサイトでもNFLサンフランシスコ49ersコリン・カーパーニック(Colin Kaepernick)の抗議行動に関するニュースを紹介しましたが、今週はこれに追随するカレッジフットボーラーたちに変化が見られました。

ウィスコンシン大vsミシガン州立大との試合開始前、ミシガン州立大の3選手(いずれも黒人選手)が右手の拳を頭上に掲げたのです。

黒人が警察に無実の罪で射殺される事件が相次ぐ中、カーパーニックはそれに抗議する意味を込めて試合前の国歌斉唱時に起立せず膝をつく姿を続けています。これに同調する形で各地において黒人選手が同じ行動に出ているのですが、Big Tenカンファレンスの試合では国歌斉唱が行われません。そのためミシガン州立大の3選手は自分たちの意思を表明するために右手拳を振り上げたのです。

さらにミシガン州立大のお隣さんでもあるミシガン大でも同じように拳を掲げる選手が現れ、この行動は今後広まっていく気配を見せています。

このジェスチャーは1968年のメキシコ五輪において、アメリカ代表のスプリターであるトミー・スミスジョン・カルロスが表彰台で行ったものをなぞったものだと思われます。当時、スミスとカルロスは黒人差別に抗議する意思表示として拳に黒い手袋(実際は靴下だったのですが)をつけてアメリカ国歌が流れている間拳を掲げ続けました。

各地で行われる抗議行動に関しては各々のチームの監督たちは理解を示しています。

ミシガン州立大のマーク・ダントニオ(Mark Dantonio)監督もその一人です。

「国歌斉唱時に敬礼しようが、手を胸に当てようが、何をしようがそれは個人の自由です。この時代、国旗が掲揚されたからただ単にそれに向かって立ち尽くす、ということではなくなり、それ自体に様々な思いが込められているのは理解できます。私が出来ることといえば、そのような行動に出る選手たちをポジティブに受け止めることです。国歌斉唱が終われば我々は一つになり、団結することができます。それが一番大事なことだと思います。」

一方、先週にミシガン州のイースタンミシガン大キャンパスで黒人を差別する言葉の落書きが発見されましたが、これに抗議する意味で金曜日に27対24でワイオミング大に勝利した後、学生たちがフィールド上を行進し、キャンパス内で起きた事件に抗議しました。

この現代においても未だ人種のわだかまりが消えないアメリカの闇を見るようです。

Dalvin Cook’s Record Day

プレシーズン時にハイズマントロフィー候補の一人としてあげられていたフロリダ州立大RBダルヴィン・クック(Dalvin Cook)。しかし開幕から3試合の間に彼の名前は全くと言っていいほど聞かれませんでした。しかし先週ようやく彼が本領発揮。

最初の3ゲーム合計で228ラッシュヤード、そしてそのどの試合でも100ヤード以上のランを記録できなかったクックですが、先週のサウスフロリダ大戦でその鬱憤が爆発。

フロリダ州立大の最初の攻撃でいきなりクックが75ヤードのTDランを決めるとそこから彼の一人舞台の火蓋が切って落とされました。前半を終わっただけですでに185ヤードも足で稼ぎ、開幕後3試合分のトータルヤードに迫る勢いを見せると、その流れは後半にも続き、結果的に267ランヤードを記録。彼の個人新記録を樹立することに成功しました。

この日はさらにチームのリーディングレシーバーとなる62ヤードのキャッチも見せ大活躍。フロリダ州立大が再び上位に浮上するには彼の力が不可欠ですから、この日のパフォーマンスは大いにチームに自信をつける材料となったことでしょう。

Bama’s Damien Harris Injured

全米1位をひた走るアラバマ大ですが、先発RBダミアン・ハリス(Damien Harris)が先週のケント州立大戦で足首を負傷しカートで運び出されるという事態が発生しました。

試合後ヘッドコーチのニック・セイバン(Nick Saban)監督はハリスのコンディションは「1日ごとに判断する」状態であると言うに留めました。

ハリスはこれまで40回のキャリーで345ランヤードを記録。1キャリー平均8.6ヤードとすばらしい数字を残しているだけに、彼が長く戦線離脱するとなると多少なりともアラバマ大オフェンスには痛手となりそうです。ただランオフェンスをモットーとするアラバマ大のRB陣の層は厚く、もともと先発候補だったボ・スカーボロー(Bo Scarbrough)及び1年生のB.J.エモンズ(B.J. Emmons)が控えますので天地がひっくり返るような事件ではなさそうです。また機動力抜群の1年生先発QBジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)の脚力にも期待できますので、ハリスが次戦欠場となっても問題なさそうです。他のクルーが頑張っている間ハリスには足首完治に全力を尽くしてもらいたいです。

Syracuse’s New Receiving Record

シラキュース大のWRアンバ・エタ・タウォ(Amba Etta-Tawo)は先週の対コネチカット大戦で12回の捕球で270レシービングヤードを記録。シラキュース大の1試合でのレシーブヤード新記録を樹立しました。

1985年以来の新記録を樹立したエタ・タウォは今季すでに200ヤード越えを2回も達成しています。これもスクールレコードです。

Penn State’s Struggle Continues

全米4位のミシガン大と対戦したペンシルバニア州立大(ペンステート)。個人的には番狂わせもあり得るか、何て試合前に予想しましたが、蓋を開けてみればペンステートに勝てるチャンスはなく、49対10と大敗。いいところが全くありませんでした。

確かに怪我人などで戦力が落ちているとはいえ、ミシガン大に298ランヤードを与える傍ら自らはたったの40ヤードしか走れず敗退。これでは誰が相手でも勝てるはずがありません。

ヘッドコーチ、ジェームス・フランクリン(James Franklin)監督就任以降、ペンステートは同じカンファレンスに所属する「ビッグ3」ことミシガン大ミシガン州立大オハイオ州立大と計7度対戦していますが全敗中。しかも平均22点さをつけられて負けているという不甲斐なさを露呈してしまっています。さらに言えば、これまでフランクリン監督が指揮してきたチームはランクチームに対し勝ち星を挙げたことがないのです。

かつては全米トップ10に何度も名前を連ねたペンステート。それに貢献したレジェンド、ジョー・パターノ(Joe Paterno)氏が2011年にサンダスキー事件の余波で解雇されて以来ペンステートは未だかつてのような輝きを取り戻せていません。特にヒューストン大トム・ハーマン(Tom Harman)監督のように就任1年目で素晴らしい結果を残すような人物が現れれば、自ずと「隣の芝は青く」映ってくるわけです。今年3年目となるフランクリン監督が今後シーズン終了までに一定の結果を残せなければ、彼に来シーズンの椅子が用意されているかは疑問です。

That Kicker can tackle!

ペンステートは上記の通りミシガン大に手も足も出ませんでしたが、この大敗の中で唯一ペンステートがミシガン大に「かましてやった」プレーがありました。

このペンステートのキッカー、ジョーイ・ジュリアス(Joey Julius)、体重271パウンド(約122キロ)の巨体選手。この選手にタックルされたミシガン大のDBジョーダン・ルイス(Jourdan Lewis)はツイッターでこの時の衝撃をこう現しました。

「俺はボールを蹴ることができるノーズタックルにぶつかったんだ!」

ちなみにジュリアスはケント州立大戦でも似たような「衝突」を見せてくれました。

このキッカーだけには要注意です。

Wake Forest is 4-0

2006年、ウェイクフォレスト大は4勝0敗という素晴らしいスタートを切り、最終的にオレンジボウルにまで出場するという奇跡的な(笑)シーズンを送りました。そしてその10年後、彼らは再び4勝0敗というシーズンを送っています。これはデジャブでしょうか?!

ただ当時と異なるのは必ずしも今年のチームが真の意味で強いチームであるかといえば疑問であることです。例えば先週のインディアナ大戦では相手に611ヤード対352ヤードと大きく差を広げられ、インディアナ大QBリチャード・ラゴー(Richard Lagow)には496ヤードもパスを投げられるというお粗末さ。

しかし一方でウェイクフォレスト大ディフェンスはラゴーから5つものINTを奪うという面も見せそのターンオーバーから合計17点をもぎ取ることに成功。ファイナルスコアはウェイクフォレスト大33、インディアナ大28でどうにか勝ち星をあげました。

2006年度の再来となるか?それはさすがにウェイクフォレスト大には肩の荷が重そうです。何しろ彼らの残りのスケジュールにはフロリダ州立大ルイビル大クレムソン大という強豪とのマッチアップが残っています。もしこのチームから1勝でもあげることができれば、それだけでウェイクフォレスト大にとって大成功のシーズンとなると言えるかもしれません。

まあとにかく今はこの全勝レコードを大いにエンジョイしてほしいものです。

Toomer’s Corner on Fire

アーバン大の名物とも言われる、「トゥーマーズ・コーナー(Toomer’s Corner)」。このエリアにある木のひとつに火をつけたイタい輩が逮捕されました。

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アーバン大のトラディションとしてチームが勝利するとこのエリアにある木にトイレットペーパーを投げるという伝統があるのですが、先週のルイジアナ州立大戦での勝利後にこの木(正確にはトイレットペーパーに)火をつけて、数ある木のうちに一本が炎に包まれてしまったのです。

犯人は29歳のアーバン大ファンということですが、ご想像の通り酒に酔っておりました。

2011年にはライバルのアラバマ大ファンによって木が枯らされるという惨事が起きましたが、懸命の治療により復活。2015年にはトイレットペーパー投げが許可されたばかりでした。現在のところこの木のダメージの具合は明らかにされていませんが、アーバン大のシンボルに火をつけたというのは許されるものではありません。しかも犯人がアーバン大ファンというのですから。