カレッジフットボールの商業化は類を見ないほど肥大化しています。有名校の試合ならスタジアムには10万人を超える観客が足を運び、チケット並びにグッズの売上、テレビの放映権、億を超えるヘッドコーチの収入・・・。カレッジフットボールはまさにアメリカを代表する「金になる」エンターテイメントに膨れ上がりました。そんな派手な面が頻繁に取り上げられますが、必ずしもすべてのチームの運営が潤っているとは限りません。

 

ミッドアメリカンカンファレンス(MAC)に所属するイースタンミシガン大の学生及び教授の有志団体は、一般学生への金銭的な負担を減らすためにフットボール部は一部リーグ(ディビジョンI)から完全に手を引くべきだ、というリポートを発表しました。

イースタンミシガン大だけでなく他の中堅大学、俗に言う「パワー5」以外に属するチーム達はチームを維持するだけの収入を体育局内で捻出できないでいます。そういった大学はチーム(フットボールだけでなくその他のスポーツチームも含め)の維持費の足りない分を大学のファンドから補っているようなのですが、そのファンドは学生が支払った学費は州からの補助金などで成り立っています。

イースタンミシガン大の場合、体育局全体の2014年度の支出は3390万ドルだったのですが、そのうちの80%にも昇る額の2700万ドルが大学ファンドから補われたもの。MAC内では最も高いパーセンテージとなっています。今回発表されたリポートによるとイースタンミシガン大では2005年から2014年までに支出は65%増加したのに対し、収入は1000万ドルから700万ドルに減少しているといいます。

この体育局への補助のせいで大学ファンドを維持するために大学側は学生の学費を上げるしかほかなく、それが学生の首を絞めているのです。

リポートは結論としてスポーツプログラムを全て廃止するのではなく、所属するリーグを下げて(ディビジョンIIやIII)維持費を節約するのがベストだと述べています。

イースタンミシガン大側は下部リーグに移籍する意向はないと断言していますが、今回のリポートはいかに中堅チームがスポーツプログラムを維持するのに苦労しているかを知らしめてくれました。甘い蜜を吸っているのは一部の強豪チームのみ。同じディビジョンIに所属していると言っても収入、予算に大きな格差がありそれはどんどん広がっています。すでにアイダホ大やニューメキシコ州立大はフットボール部だけでも下部リーグに移る可能性を示しています。

ナショナルチャンピオンシップだ、ボウルゲームだ、と世間が騒ぐ中でこのような問題も存在するのがカレッジフットボールの現状なのです。